file.2 最終決戦 side.ハイエンミュラー
前回のあらすじ
クソ親父に言われた通りにハイエンミュラーや影の追葬に縁がある人たちに声をかけていたところ彼方さんから自らの力のことと母親のことについて告げられる、そして彼方さんと雨桜は消えてしまった。全てを想いを胸に込め、句崇刃は最終決戦に挑む!
ハイエンミュラー「きたね、今度は逃げる間もなく潰してあげるよ」
バリトン「仇を取らせて貰うぞ!」
バニシアス「もう貴方の好きにはさせません!」
題舵鉢「ほぼ付き添いで来たんだけど…舐められたまま消化不良ってのもね」
フラスコ「兄貴の仇でもあるしな!」
ニルヴァン「始末をつけさせて貰うとしよう」
そしてハイエンミュラーとの戦いが始まる!
ハイエンミュラー「これが見破れるかな?鏡分街!」
ハイエンミュラーが無数に分身する…しかし!
ニルヴァン「甘い、本体はそいつだ!」
ニルヴァンの似力、トーチング・アポロにより本体を見破る!
ハイエンミュラー「くっ…似力を知っているから偽物の温度には気をつけたんだけどな…」
ニルヴァン「その程度で誤魔化せてるつもりだったなら見込みがよくなかった…な!」
ニルヴァンの蹴りがハイエンミュラーに入る!
ハイエンミュラー「グッ………やるね、なら次のこれはどうかな」
そういう発言をした直後バリトンが自身の似力のオウル・ソフティファイにより上に異物が出てきたような音を聞く
バリトン「なんじゃこれは!みんな気をつけい」
題舵鉢「?攻撃してくるわけではないのね」
バニシアス「何かわからないけど攻めないことには!」
バニシアスが攻撃を仕掛けるもハイエンミュラーにいなされる…その時!
バニシアス「えっ!うっぁぁあわあ」
ニルヴァン「何!?攻撃の予兆はなかったぞ」
バニシアスの体が宝石に変わっていく…しかしバニシアスは似力グランド・バニシメントを使い自分にかかった宝石化の呪いを解除する!
バニシアス「はぁ…はぁ今のはまさか!?」
バリトン「今聞こえた異質な音は確かに上のあの変なオブジェクトからだった、まさか何かに反応している…」
そういう話をしている間もニルヴァンが仕掛けようとしたが…突如レーザーのようなものが飛んできて咄嗟に避ける!
ニルヴァン「!?危なかった…今のに触れるとアイツの似力の餌食になるのか…攻撃ではない…まさか動作そのものに反応しているのか!?」
ハイエンミュラー「フフフ…どうだい僕の鏡砲装は、動けば動くほど不利になるだけだよ」
バリトン「なんじゃと!?それでは手の打ちようが…」
題舵鉢「ここはアタシに任せて貰おうかね!」
ハイエンミュラー「フフフ…あの船では対して活躍しなかったくせに…」
題舵鉢「うるさいねぇ!そらっ!」
題舵鉢が似力枯井戸洲河風によって有機物に植物を生やす!
ハイエンミュラー「……気づいてたんだ、この装置が有機物ってことに」
題舵鉢「こちとら目に自信があるもんでね!」
腕を振り装置を壊そうとするが、その行動に反応してレーザーが照射される!!
題舵鉢「うぐっ…」
バニシアス「題舵鉢さん!!」
ハイエンミュラー「その腕が宝石になって割れるまでに破壊できるかな??」
バリトン「クソ!!なんとかせねばいかんのに」
題舵鉢「………なんてね」
腕に当たって宝石になったように見えたが…それは鱗のように剥がれ落ちる…
ハイエンミュラー「何!?」
題舵鉢「有機物にならなんでも植物を生やせる!それは自分の体だって例外じゃないよ!」
バリトン「儂と戦った時はそんなこと一度も…!」
題舵鉢「いい女ってのは隠し事の一つや二つ!持ってるもんさ!」
そのまま装置の攻撃を受けきって破壊する!
ハイエンミュラー「まさか僕に見られてるから実力を隠してやがったのか…あんな状況だったってのに」
ニルヴァン「これで厄介な障害は消えた…攻めるなら今だ!」
ハイエンミュラー「全く、もう勝った気でい(あれ?兄貴の仇とか言ってたあの男はどうした?まさか息を巻いて逃げたわけじゃないよね、一体どこに?)」
考え込むハイエンミュラーにニルヴァンがインファイトを仕掛ける
ニルヴァン「どうした?考え事なんてしてるから攻撃が通ってるぜ」
バリトン「このまま人数差で押し切れば似力の効果など使わせる間もなく倒せるはずじゃ」
ハイエンミュラー「全く君たちは血気盛んだね」
そうやってニルヴァン達に対応するハイエンミュラーの後ろに突如フラスコがフラスコを持って静かに現れる!
フラスコ「くらいな!」
フラスコはフラスコに入った液体をハイエンミュラーにかける!
ハイエンミュラー「何!?これはなんだ!力が…」
フラスコ「へへっ!決まったな俺の似力滴定されたフラスコの効果が」
ハイエンミュラー「…何をした!?」
フラスコ「俺の似力はこのフラスコの中に自分が願う効果のある液体を発生させることができるのさ!まあ1日1回しか使えないのと効果によって液体の生成速度が変わるからあんまに突飛なことはできないんだがな!ちなみに今かけたのは相手の似力の発動を封じる液体だ」
バリトン「助かりましたぞ、これでヤツも…」
ハイエンミュラー「クックック…」
題舵鉢「…ん?何笑ってんだい」
ハイエンミュラー「まさか、奥の手を持たずにこの闘いに臨んでるとでも?」
そう言い放ったハイエンミュラーにかかっている液体がいきなり消滅した
ニルヴァン「何!?似力は使えないはず!」
ハイエンミュラー「似力の発動を止めるのはよく考えたけど、似力で作った道具はどうかな?」
そしてハイエンミュラーはポケットから小さな意匠がかった鏡を出す
バニシアス「それは…!?」
ハイエンミュラー「これは僕の能力を極限まで絞って作った鏡、映世ノ鏡さ。その効果は発動した似力を映し込み、それを一回だけ発動する。そしてその似力の使用者の使用を1時間禁止するって代物だ。」
バニシアス「能力の発動…まさかボクの似力を!?」
ハイエンミュラー「そうさ、元々この道具も厄介なキミのために作ろうと思ったな代物だしな」.
バリトン「クッ…似力が封じれない以上もう使わせるわけには…」
ハイエンミュラー「…アハ、さっきからそういってるけどさ」
も う 既 に タ イ ム オ ー バ ー
ニルヴァン「何を言って…ウグッ」
ニルヴァンが膝をついて倒れる
バリトン「!?足が」
他の皆もいつの間にか地に伏す
ハイエンミュラー「別に似力をつかってなかったわけじゃない…似力を気づかれないように薄く使ってたのさ、そうだな…鏡浸力・アンハーベンとでも言おうか。とにかくもう機動力は奪ったから残念だけど僕の勝ちだね。似力そのものの効能を消されたりしたら詰みだったかもしれないけどまあしなかったあたり時間が足りなかったんだろうね、我慢比べは僕の勝ちだよ」
ニルヴァン「クソ…こんなことで、こんな終わりで負けてたまるかぁぁ!」
ハイエンミュラーがニルヴァンの片足を砕く
ニルヴァン「グッァァ!」
ハイエンミュラー「うるさいなぁ…もう君たちの負けだってのに、ってそうだそうだあんだけ厄介っていったんだし止めを刺すのはキミからだよ、バニシアス」
バニシアス「!?」
バリトン「や、やめろ!またあの時のように」
ハイエンミュラー「それじゃあ…ウッ、ッハッハァ」
題舵鉢「!?どうしたんだい急に息を切らしてるが」
ハイエンミュラー「クソッ…アンハーベンの維持にも映世ノ鏡の生成にも力を使いすぎたな。でもこれで…終わりだ!」
ハイエンミュラーが手にしたナイフがバニシアスに振り下ろされる
バニシアス「(すみません…ハーワードさん、クルッペルさん、他の皆さんも…そして)」
ジ ラ ン さ ん も …
???「十五夜尽きて、皆死に謳われる…しかして月は私を活かす。さして過ぎた力なれども、私は振るうのみ…全ては」
家 族 の た め に
ハイエンミュラー「…ッッハッハッハッ!まずはひと…り??」
ハイエンミュラーはナイフを持った手が既にそこにないことに気づく
ハイエンミュラー「うぁぁぁ!?なんだよ!なんだよこれは!?」
バリトン「お主は…!?」
ニルヴァン「お前は…!?」
題舵鉢「アンタは…!?」
バニシアス「(涙を流す)」
ハイエンミュラー「貴様は…」
フラスコ「……やっぱりカッコいいぜ!」
兄 貴 は !!
そこに立つのは、死んだはずの男だった
ジラン「まったく、いつまでも自分の行いを改めないからこうなる。だから天罰を下すものが現れる」
ハイエンミュラー「うるさい!!お前は死んだはずだろうが!なんで今ここにいる!僕は悪夢でも見ているのか!?」
フラスコ「いいや、これは悪夢じゃねえさちゃんと現実だ!」
バリトン「しかしわしらの目の前で君は…」
題舵鉢「どういうことなんだい!?」
バニシアス「まさか似力なんですか?」
ハイエンミュラー「ッッ!!ありえねえだろうが!!死人が生き返ることなんてありえねえ!例え似力だとしても!」
ジラン「私は特別な家系なもんでな、私の似力に類するこの力の名前は十五夜の防人、例え命尽きようとも十五の夜を超え、また復活する。そう言い伝えられている、まあ普通に死んでも15日後に生き返るってのが基本だな」
ハイエンミュラー「クソが…なんで、ここまでやったってのに…」
ハイエンミュラーが残った腕で攻撃するがすでに疲労によりまともに当たらない
ジラン「……終わらせるぞ」
そういってジランは最後の技を放つ
十五の月の宴
その煌びやかな15の剣の舞はハイエンミュラーを切り付け致命傷を与える
ハイエンミュラー「ウッ…そんな、僕が負けるなんて。このままじゃこの世界が救われない…」
ジラン「そのことなんだがな…半分嘘だぞ」
ハイエンミュラー「なん…だって?」
ジラン「ここに来る途中鷹矢凪というやつと句崇刃君の会話を聞いてる限りじゃ世界が偽物なんてことはありえないってことだったしな、ただ世界が危険であることは確からしいがな」
ハイエンミュラー「…フ、あのクソ野郎が僕に真実を織り交ぜながら嘘をつくなんて」
不 遜 な 男 だ
それを最後の遺言としハイエンミュラーはこの世を去ってしまった
バリトン「…終わった、か」
ニルヴァン「すまん…肩を貸してくれないか」
ジラン「ああ、いいぞ」
フラスコ「にしてもやっぱり死んだとか言われたから伝えてなかったんだなこの力のこと」
ジラン「まあ面倒ごとになりかねない力だしな、皆も黙っておいてくれよ?」
題舵鉢「任せな、いい女は約束事は守るよ!」
バニシアス「でも…ボクはジランさんが…」
い゛ き゛ て゛ て゛ よ゛ か゛ っ゛ た゛
ジラン「……よく頑張ったなバニシアス」
ニルヴァン「戦闘になるなら加勢に行きたいがこの足ではな…」
ジラン「やめておこう、どうやらかなり混み合った話だった。何、彼らならなんとかするさ。」
バリトン「性ではないが大人しく待つとするか」
ジラン「……負けるなよ、句崇刃」
イストリアにたどり着いた一行の中でハイエンミュラーと縁がある者たちとハイエンミュラーとの闘いが勃発した。各々の似力を使いハイエンミュラーを追い詰め、ついにフラスコの似力で似力を封じた!
かと思われたがハイエンミュラーの似力を使った道具と工夫された似力の使い方で足を宝石化させられてしまう、絶体絶命でバニシアスがトドメを刺されようとした…しかしそこに現れたのは死んだはずの男、ジラン!ジランはハイエンミュラーを倒しついに決着がついた。そして仲間達はジランの復活を憂い、句崇刃の無事を願う…
file.3に続く…
come・me区に語り継がれる伝説その1
あるところにcome・me区という4つの地域からなる小規模な場所がありました。特に何事もなく平和な区でした、しかしそこに〜〜〜〜〜が現れると事態は一変しこの区は深い絶望が満ちる場所になってしまったのでした。