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ぼくと妖精とときどき悪夢  作者: 和鏥
学校に行きたくない!
2/18

 コツ。

 コツッ。

 授業中、頭にちぎった消しゴムがぶつけられる。

 大貴のヤツだ。

 前まで「やめろよ」と反応していたけれど、先生がぼくばかりを「集中しなさい」なんて言うから、今では投げられっぱなしでガマンしている。

 一度、じいちゃんとばあちゃんとお母さんに相談したけれど答えは

 「相手にするな」

 「無視すればいい」

 とか言うだけで、本気になって心配してくれない。

 それ以降、ぼくは相談するのを止めた。

 仮病をして学校を休もうと思ったけれど、ばあちゃんとじいちゃんが「休むならしっかり休め」とゲームをさせてくれない。なにより、看護師のお母さんはすぐにウソだって気が付く。


「ヘンなの~」


 不意に聞こえた女子の声に、ぼくは振り返った。


「何がヘンなの?」

「別に。ヘンなのはヘンじゃん」


 ぜったいぼくに言ったのに、イジワルな女子は「ヘン」とぼくにむかって言うだけで、何が「ヘン」なのかを教えてくれない。

 ヘンなのはどうやらぼくらしいことは分かったけど、それはきっと、大貴が何か女子たちに言ったんだ。


 

 学校なんて行きたくない。

 明日なんて来なければいいのに。

 

 家に帰って、ゲームをして、暗い気持ちのまま、ご飯を食べて眠った。

 お布団はあったかい。

 きっとばあちゃんが干してくれたんだ。お日様の匂いを嗅ぎながらぼくは目を閉じた。

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