風を纏いし乙女 第三章
風を纏いし乙女は、虹に飛びのり、光に包まれた
南風は別れの挨拶をした。
「風を纏いし乙女さん、いずれは水色の珠が役立ちますよ、忘れないでくださいね」
虹に奏でし乙女は、さらに述べた
「決して虹の橋から、下を見てはいけませんよ、決して」
風を纏いし乙女は、静かに小さく頷く
「それではいってきます」
激しい閃光に、包まれ風纏いし乙女は、虹を渡り始めた。
南風は笑顔いっぱいに、虹を奏でし乙女は、複雑な表情で、ゆっくりと、手をふる。
そして、風を纏いし乙女の旅立った。
虹の橋をしばらく渡ると、にわか雨がやんだ。
そして、光の柱に照らし出された地上は…
真っ黒に染まった廃墟の街が広がっていた。
擱坐したロボットのような残骸
そして、息絶えた人の骸
風を纏いし乙女は、初めてみる人が、死んでいる事に愕然とした、「これが理想郷なの?」
虹の橋からみた、地上は暗闇につつまれ、光の柱のみが光源として、廃墟を照らしていた。
そして、暗闇から何かが? 虹の橋に迫って来た?
ヒト? いや小さなロボットのようだ、身体はサッカーボールぐらいで、凄いスピードで、こちらに迫ってくる。
「こんにちは、私は、ナビゲーションロボットのロイドです」
風を纏いし乙女は言う
「こんにちはロイドさん、私になにかごようですか?」
「私は調査にきました。 この不思議な虹と光の柱を、調査しにきました、協力を要請致します」
「私は、風を纏いし乙女。 ロイドさん、よろしくね」
「私の調査は簡単です、魔法によって精製された、遺物を実地調査する事です」
「私なら調査協力できるわよ、今後ともよろしく!」
こうして、旅の仲間、ロイドとの出合いをはたした。