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怪闘王  作者: 恋魂
幕間 登場人物紹介
20/52

モンスターズ

登場人物紹介です。


ヒノメ視点です

 練剛さんに、怪物製作所の人物ファイルを作れと言われた。

 唐突だった。


 なぜ、とかは聞かない。

 答えが返ってきた試しがないからだ。

 

 ノートパソコンを自宅から持ってきて、ジムの片隅でファイルを作る。


 まずは練剛さんからだ。


 モンスターファイル①


 練剛(れんごう) (おう)

 モンスター名は、魔王(サタン)

 戦闘力 測定不能 (人間の能力を遥かに超えている)


 二十一歳

 身長1メートル94cm

 体重135キロ


 得意技は力任せに殴るのみ。

 人間離れした力の為、いまだ全力で人を殴ったことがない。

 格闘技の世界大会では、十五歳の時から六連覇し、敵となる者がいない。そのため常に強者を探している。


 こんなもので良いのだろうか?

 わからない。

 僕のファイルもいるのだろうか。

 自分で書くのは恥ずかしい。

 先に書いてしまおう。


 

 モンスターファイル②


 陽之目(ひのめ) (はじめ)

 モンスター名は、邪眼(イービルアイ)

 戦闘力 不明 (自分の能力は測れないため)

 

 十六歳

 身長1メートル72㎝

 体重58キロ

 

 得意技は相手の能力を見ること。

 戦闘力や体力、ダメージなどを数値でみることが出来る。


 思った以上に恥ずかしい。

 僕のは、これくらいでいい。

 続けてキバコさんを書こう。


 

 モンスターファイル③


 練剛(れんごう) 牙子(きばこ)

 モンスター名は、吸血鬼(ヴァンパイア)

 戦闘力 780 (ジム最高値)

 

 十六歳

 身長1メートル65㎝

 体重


 いきなり後ろからどつかれた。

 キバコさんだ。

 体重書いたら殺すと言う顔をしている。

 空欄にしておきます。

 すみません練剛さん。


 得意技はスピード。

 最高速度で放つ攻撃は見えない右、ファントムライトと恐れられている。

 本気でキレたら噛み付くクセがあるそうだが、未確認。


 ファイルを覗き見したキバコさんが満足気に立ち去る。

 後頭部が、痛い。次だ、次。

 


 モンスターファイル④


 大山(おおやま) 岩男(いわお)

 モンスター名は、岩人形(ゴーレム)

 戦闘力 250


 十八歳

 身長1メートル90㎝

 体重102キロ

 

 得意技は頑強。

 全身に力を溜めると筋肉が鋼鉄化し、攻撃を弾きかえす。

 極端な無口。いまだに声を聞いた事がない。


 

 背後から圧力を感じて振り向く、岩男さんが無言で、立っている。

 やめて、超こわい。


 自宅で書いたらよかったが、見ながら書かないと細かい身長や体重がわからない。

 

 もう、早く書いてしまえ。



 モンスターファイル⑤


 栗山(くりやま) (りん)

 モンスター名は、最弱(スライム)

 戦闘力 2


 一五歳

 身長1メートル61㎝

 体重55キロ

 

 得意技は右正拳突き。

 それ以外をまだマスターしていないし、ただ一つ覚えた右正拳突きすら、まだまだだ。

 最近、ようやく戦闘力が1から2になる。


  彼が強くなる日がくるとは思えない。

  どうしてここにいるのだろうか。

  今も、マラソンの疲れでジムの隅で、動けないでいる。

 

 そして、逆に全く疲れない男がいる。


 

 モンスターファイル⑥


 伏見(ふしみ) 甲斐(かい)

 モンスター名は、不死(アンデッド)

 戦闘力 測定不能 (死体や無機物と同じ0測定値)


 一六歳

 身長1メートル83㎝

 体重 50キロ


 得意技は超回復。

 ダメージを受けても、スタミナが減ってもすぐに回復する。

 攻撃手段はないが、倒されることもないので、無敵に近い。



 彼は皆の動くサンドバッグとして活躍している。

 練剛さん以外に、回復速度以上の攻撃を叩きこめるものは、ジムにはいない。


 可能性として、あるとすれば......。



 モンスターファイル⑦


 阿波瀬(あわせ) (きょう)

 モンスター名は、模写(ドッペルゲンガー)

 戦闘力 12 (ただし変動する)


 一七歳

 身長1メートル75㎝

 体重 62キロ

 

 得意技はコピー。

 相手の能力を真似る。

 ただし、真似る能力により体力を消耗し、限界がくると、気絶する。


 

 コピーの能力を高めるため、今もスタミナを鍛えている。だが、たまにふざけたりして真剣味がない。

 すきあらば、キバコさんをデートに誘おうとする。


 チャラ男め、許さんぞ!

 

 とりあえず、人物ファイルの下書きが終った。

 さらにここから血液型、好みのタイプなどを書いていこう。

 

 少し楽しくなっている僕がいた。

 この時はこのファイルがあんなことに使われるとは、想像すらしていなかった。


次回

第四部

戦士(ファイター)

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