第十九談【もう逃げられない】
第十九談【もう逃げられない】
【パソコン室】
近藤「だから昨日人形が動いて話しかけて来たんだよ!」
井上「何かの怪異とか?」
阿部「お前戦いの後で疲れてたんだろ」
近藤「違う!」
近藤達が話をしていると誰かがドアを叩いた。
近藤「先生かな!何か知ってるか聞いてみるか!」
近藤がドアを開けた瞬間部屋がベートーヴェンの時のように暗くなった。
近藤&阿部&井上「!!」
阿部「亮介!逃げろ!!」
阿部が叫び近藤が後ろに下がる。
井上「これって怪異ってことだよね」
近藤「またなんか来やがったな!!」
全員が戦闘体制に入った時何者かが部屋に入って来た。
???「...落ち着け」
阿部が突進しようとしたが近藤の一言で止まる。
近藤「その声...昨日の人形!!」
だが声の主の姿は人魂だった。
井上「人魂って本当にあるんだ」
阿部「まだ味方と決まったわけじゃない」
阿部が警戒を続けていると人魂は話し出す。
人魂「良いのか?俺はお前達に良い情報を持って来てやったんだぞ」
近藤「良い情報?てか昨日の人形なんだったんだよ!」
人魂「順に話すから一度落ち着け」
全員が一度席につき人魂の話を聞く。
阿部はまだ警戒を続けている。
人魂「まず初めにお前達は七不思議達に目をつけられた」
近藤「どういうことだ?」
人魂「お前達のように怪能を持ってしまった人間は初めてだ」
人魂の発言に井上が割り込む。
井上「怪能って?」
人魂「怪異達の力のことだ。お前達は七不思議達に脅威と見られている。」
阿部「俺たちみたいな能力を使いこなせてない奴らを?」
阿部の発言に人魂は答える。
人魂「まぁお前はかなり怪能を引き出せているが近藤は違う。近藤はレベル5の花子さんの怪能を使えるからな」
井上「レベル5?」
井上が再び不思議そうに質問する。
人魂「1~5の怪能の強さだ。例外もあるが、、。阿部は2だな。」
近藤「悟で2なら5の俺の方が何で弱いんだ?」
人魂が真剣に答える。
人魂「お前はまだ怪能を扱えていない。だが扱えるようになれば必ず七不思議達の脅威となる。だからお前達は弱いのに狙われるんだ。」
人魂の説明に全員が理解を示す。
近藤「じゃあ花子さん以上のレベルの奴が来るのか!?」
人魂「いや、七不思議にはレベル4以上の怪能持ちは少ない。だからこそお前らが弱いうちに殺しに来るだろうな」
3人が怖がる。
最近話した死の話。それが直に来た。
近藤「ていうかお前七不思議達が警戒してるとかどうやって知ったんだ?お前も七不思議?」
人魂「俺は七不思議じゃない。物に取り憑いたり出来る怪能で盗み聞きしただけだ。」
阿部が人魂に聞く。
阿部「何でそれを俺たちに伝えるんだ?」
人魂「...感謝だよ。お前達が人体模型を救ってくれた。」
阿部は警戒を緩める。
阿部「...そうか。じゃあこの周りにある黒いのは何だ?」
人魂「これは怪異達が使える「隠異」だ。外と時間の流れは同じだが別次元の様なものだな。」
井上「怪異達の世界ってことか...」
近藤が人魂に聞く。
近藤「なぁ人魂。ベートーヴェンのレベルは何だ?」
人魂が近藤を見つめて答える。
人魂「...3だ。」
近藤「俺の今のレベルは?」
人魂「1.5ぐらいだな」
近藤が覚悟を決めた様に宣言する。
近藤「みんなが死なない様に絶対強くなろう。」
阿部「...ああ!」
井上「私だけ塩って...!」
3人が気合を入れているのを見ながら人魂は考えていた。
人魂(心の中)「人体模型...お前を救ってくれたこいつらなら...」
近藤が人魂に話しかける。
近藤「そういやお前が居る間は常に隠異って出てるのか?」
人魂「いやいつでも消せる...そろそろ邪魔だし消すか。人に見られない様に人形の中に入るわ」
人魂は井上のリュックに掛けてあるパンダの人形に取り憑いた。
井上「あ!」
阿部「こいつどこに入ってんだ...」
人魂(人形)「手足がついてると何かと便利だろ」
近藤「何でも良いけど早く解けよ。これ気味悪い」
近藤が文句を言っていると人魂は焦りながら伝えた。
人魂(人形)「...解いたぞ?」
次の瞬間。
部屋の色が黒から赤に変化した。
近藤「赤い!」
阿部「!?」
井上「怖」
人魂(人形)「...何でここにこの怪異が来るんだよ、!」
阿部「何だよ!何が来るんだよ!」
人魂(人形)「赤い隠異は...レベル4以上の証だ。」
人魂の発言に3人が青ざめる。
近藤「...は?」
近藤がようやく言葉を発した時。
扉からすごいスピードで入って来たのは、、、。
???「...足を...よこせ...」
3人は絶望した。
下半身が無い女の怪異。
人魂(人形)「...テケテケ...」
テケテケ「...足を...よこせ!!!」
第十九談【もう逃げられない】-完-




