言の葉(短編小説)「動物所」
そこは、どこにでもある小さな使われていない小屋
実はそこは人には見えないものが住んでいる
「おーい。三丁目のみるくくんの所いった?」
「まだなんですー課長頼めません?」
「俺も手一杯で……」
そんな声が毎日聞こえていると知ってました?
ここは、動物所東京支所
ここでは、あなたのペットにも大切なことをしてくれています。
少し覗いて見ましょう
「取材?邪魔邪魔!」
(おっと!すみません)
怒られてしまいました。
ここは、全国のペットたちの役所にあたります。
犬も人間と同じく定年制度があります。
定年生活になられた方に、役所のペット役員が、年金として、偶数月に、それぞれのペットに缶詰を渡しに行きます。1匹につき5つ。
この制度は、生まれた時点で、どこの家や場所で生活しているかが役所に記録されます。
だから、誰1匹孤独にならない。
それがペット役員!
今日も、誰かのために走ります!
「ごめんくださーい!動物所東京支所です!」