井の中の日の出
日の出を見ることなく堕落する
いつのまにか日の出は
変わらないものになる
日の出を特別視する日の朝に
見た日の出は瞳には残らず
偽りの感動でも案外満足している
良しとすればいいのに僕たちは
瞳に焼き付けるために太陽を見る
特別感を抱えた日だから
日の出には初いの心で対面する
熱を浴びなければ無価値と同化して
飛び立つ鳥より先に進めない
井の中で見る日の出に
価値を見出し用意された場を
不要だと判断するのは
それ如何にとは聞いてはならない
それが道理というものらしい