プロローグ
初めて書いてみました。
妄想全開です。
もし読んで頂けたら幸いです。
まだまだ夏は終わらないと言わんばかりの暑さの八月の最終日。
小国創太は停留所でバスを待っていた。
(実家に帰るのは1年ぶりくらいかな)
創太は高校卒業後、地元の国公立大学へ入学し、今は2年生ということになっている。というのも現在休学していて、本来ならば3年生になっている。
休学した理由は、自分に出来ることが何か他にあるのではないかと思い、視野を広げたいというものだった。そして、海外ボランティアに参加することを決めた。
故郷を訪れるのは、その時に両親に了承を得るために帰郷した以来だった。
(それにしても暑いな・・・)
故郷は日本海からの風を遮るように連なる山脈の一つの山の中にある。
冬は豪雪地帯で知られていて、夏はとても蒸し暑いところだった。
停留所は雨風が防げるようになっていて、風通しが悪くちょっとしたサウナ状態だった。
創太は外の方がマシなんじゃないかと思いつつ、リュックからペットボトルを取り出した。
海外に行く前に坊主にした頭は、1年間放置した結果、肩まで伸びて余計に熱がこもる。
ミカンの味のする水を飲みながら、髪切ってくればよかったなと創太は少し後悔していた。
「やったー!ゲットだ!」
創太は声のした方へ目をやるとそこには同じくバスを待っていた親子であろう40代くらいのもの静かな女性と小学校に入学したばかりであろう活発そうな少年が座っていた。
少年はTシャツが体に張り付くほど全身に汗をかきながら携帯ゲームに一喜一憂していた。そんな様子を女性はタオルで少年の汗を時折ふきながら、涼しげに微笑みながら見守っていた。
自分にもあんな頃があったのかなと思いながら、創太は昔の記憶を辿ってみた。
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初めての夏休み。
朝はラジオ体操のために早起きをして近くの神社に行って、スタンプを押してもらったなあ。スタンプを押す上級生がかっこよく見えて、早く上級生になりたいって思ったっけ。
あとは、友達と虫捕りに行ったり、ゲームをしたり、他にも色々遊びまくったなあ。
で、宿題を全くやってなくて最後の日に泣きながらやってたっけ。これは夏休みのあるあるだよね!うん。
次の年からはある程度計画してやるようにはなったな。あれは二度と味わいたくない・・・。
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改めて思い返すと我ながら普通の夏休みだ。細かいことまでは小さかったので思い出せないがアニメとかでよくある女の子との一夏の出会い的な特別なことはなかったかなあと考えているとプァーーーっとバスの扉の開く音が耳に入ってきて、創太はバスが来たことに気付いた。慌てて足元に置いた荷物を持ち、停留所を出ようとした。
その瞬間だった。
ドオオオォォォォォォォォォォォォン
大きな衝突音とともにバスはボーリングのピンのように弾かれて転がっていった。
「えっ・・・」
創太は今まで出したことのないまぬけな声を出し、何が起きているのか全く理解できずにただただ転がっていったバスを見ていた。脳が状況を理解するまでに数秒かかった。
我に返った創太はバスがこのような状態になった原因を特定するべくバスが停車していた場所に顔を戻した。
そこにはバケモノがいた。
文章は難しい。
やっぱりプロの人はすごいですね。