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戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜  作者: 星野林


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鉄砲の威力 楽田城の戦い

 松平と今川に小豆坂で負けたことで、信秀様の勢いが減衰したと感じたのか、犬山織田家の織田信清と楽田城城主織田寬貞の2名が共謀して信秀様から造反。


 同じ織田で遡れば一族ではあるのだが、今回の2人は役職的には信秀様に近い清洲織田家家老衆の庶流というのが反乱を起こした両者の関係である。


 信秀様は家老であり、若干立場は信秀様の方が高い。


「英聖、出陣だ。鍛え上げた兵の力を存分に見せよ」


「は!」


 まだ全兵武将化計画は始まったばかりで、若干の指揮系統の混乱は見られていたが、信長様自身が出陣し、全体指揮をすることで混乱は最小限に抑えられていた。


「やっと戦か! 待ちわびたぜ!」


「毛利さん、あまりはしゃぐと足元をすくわれますわよ」


「わかってよ服部」


 俺の部下達も気合い十分。


 俺は鉄砲隊100名を率いて従軍。


 副将は秀吉と萌衣姉さんである。


 他にも池田と森殿の2人が100名ずつの部隊を、残り200名は信長様直属で動かす。


 あと200名ほど新規に雇った兵は居るが、訓練が済んでないからと那古野城に置いてきた。


 城をいきなり飛び出した信長様の行動に、重臣達は肝を冷やしていたが、信長様に心酔している丹羽長秀殿は信長様が飛び出すと、直ぐに自ら兵を率いて合流。


 丹羽長秀殿の兵200が合流して700となった。


「敵である寬貞の兵数は1000……若干不利ですね。信長様」


「是非に非ず……木下、池田、森」


「「「は!」」」


「鉄砲の威力存分に見せつけよ」


「「「は!」」」


 作戦はまず鉄砲で敵軍に向かって一斉射撃を行い、怯んだところを丹羽長秀殿と信長様の親衛隊が突撃するという手順だった。


 ちなみに俺の部隊はライフル火縄銃に更新することができたが、池田と森殿の火縄銃は既存の国友産を使っている。


 集団行動で軍を動かしながら、ジリジリと敵軍との距離を詰め、相手が見える位置に着いた。


 火縄銃に火をつけて待ち構えると、相手の軍が突撃を開始してきた。


「鉄砲の様な玩具を並べて……うつけはうつけだな! かかれぇ!」


 寬貞の兵の声が響く。


 射程圏内に誘き寄せて一斉射撃を開始する。


 ガガガガガ


 若干の時間差があるため、鉄砲の発射音がマシンガンの様な連射音を響かせる。


 すると戦場は鉄砲の排煙で一瞬見えなくなる。


 煙が晴れると敵の兵の前衛が倒れ伏せて、全滅していた。


「え?」


「え?」


「「「え?」」」


 近くに居た秀吉と萌衣姉さん……だけじゃなく実際に鉄砲を放った兵達も自分達が引き起こした凄惨な戦場が露わになると驚いて何が起きたのか分からないで一瞬フリーズする。


「次弾装填急げ!」


 俺は固まっている皆に激を飛ばすと、動き始めて、俺の部隊は2発目を放つことができた。


 池田隊と森隊と揃ってないので、前よりは殺傷力というか面の制圧力は落ちたが、ライフル火縄銃の威力は絶大で、さっきより奥に居た兵達もバタバタと倒れる。


「と、突撃!」


 信長様も一瞬フリーズしていたみたいだが、自分の親衛隊に突撃を指示し、丹羽長秀殿の部隊も慌てて突撃を開始する。


「抜刀! これより我々も斬り込みを開始する!」


 俺達の部隊も火縄銃を置いて抜刀し、敵軍への突撃を開始するのだった。


 鉄砲の一斉射撃を受けて大混乱に陥っていた敵軍は碌な抵抗ができずに、一瞬で士気は崩壊。


 総崩れを起こして兵達は散り散りに逃げ惑い、それを留めようとする将達は次々に討ち取られて、楽田城に逃げ込めた兵は殆ど居らず、討ち取った将の中に織田寬貞も居たため、それを城の守衛に伝えると楽田城は戦わずに開城。


 田縣神社の近くで行われた戦だったので田縣の戦い、もしくは楽田城の戦いと言われる日本史で初めて鉄砲が集団投入された戦だったが、敵の大将を討ち取り、楽田城も落とすという大戦果に、信長様の武名は尾張で轟くことになるのだった。








 犬山織田家の織田信清は織田寬貞が瞬時に敗れたことに驚愕し、信秀様に降伏し、再度忠誠を誓い、反乱は鎮圧。


 合戦での戦後処理で楽田城は森殿に与えられることになり、森殿は城主へと昇進。


 俺も最後は刀を振るって、敵将を3名ほど討ち取ったが、森殿は8人も敵将を討ち取っていたので、森殿に軍配が上がった。


「ただ今回の功績で侍大将に英聖は昇進。部下の秀吉と萌衣の2人は侍組頭へ昇進」


「「「は!」」」


 それと金銭と太刀を下賜され、領地を得られた場合優先的に渡すことも信長様は約束してくれた。


 戦後処理が全部終わり、信長様は報奨が少なかったから体を自由にしていいって言われたので、いつもはできないプレイをさせてもらった。


 2時間近く交わって、途中から池田と森殿も交じり、4Pをしていたが、それが終わると、服を着直して、信長様の寝室に置かれている雀卓を囲んで、麻雀を打ち始めた。


「しかし、林と平手には怒られたよ。僕が寡兵で相手する必要ないし、軍勢を整えてからって……勝ったからいいけどってグチグチと」


「ご愁傷様です」


 俺は信長様の愚痴に相槌を打っておく。


「正直敵をビビらせて、攻撃を一瞬怯ませる程度になると私は思っていたのですが……」


「敵の先陣が消し飛んでからな」


 森殿と池田も……そして信長様自身もここまで鉄砲の威力が絶大だとは思っていなかったらしい。


 家では萌衣姉さんと美虎が鉄砲の威力にめっちゃ怖がっていたし……。


「とりあえず鉄砲隊はもう数部隊は作らないと駄目だね。僕自身金がかかるけど、しっかりとした運用を行えばここまでの威力を発揮するとは思わなかったよ……ちょっと待てよ……そうなると銭がより集められる者が勝利する戦になるんじゃ……」


「戦争とはそんな物ですよ。今後は相手よりどれだけ多く一瞬で弾薬を叩き込めるかの戦いになります。それに対しての防衛戦術も開発しないといけないですからね」


「あれを防ぐことができるの英聖は?」


 化け物を見るような目で池田から見れる。


「正直竹の中に砂を詰めて束にすれば鉄砲は防ぐことができますし、今回の戦で鉄砲が活躍したって広まっても、直ぐに同等の戦術を使ってくる相手は居ないでしょう」


 パチパチと麻雀牌を河に捨てていく。


「作戦と運用で差を付けるって訳だね……ただ1回の戦でいつもの戦の倍金が掛かっているからね……使用した弾薬の金額を見て平手が卒倒していたよ」


「でも味方の死傷者が今回だと10人もいなかったので、味方を消耗させないって意味でも、鉄砲隊の増強は今以上に必須かと。それに今回の戦も競売1回分の利益の半分が吹き飛んだだけですよね?」


「ええ、ただ将来もっと規模が大きくなったりしたらどうなることやら……」


「火薬を自国で作ってしまいます?」


「え? 作れるの?」


 信長様は驚いて危険牌を捨ててしまい、森殿にロンされてしまった。


 渋々点棒を支払う信長様。


「4年か5年かければ作ることができます。甲賀の忍びが知っていたのですが、情報引っこ抜いてきました」


 勿論嘘であるが、甲賀とかの一部忍の里は鉄砲が普及する前から火薬の製造法を見つけていたので全部が全部嘘ではない。


「作り方としてはすり鉢上の巨大な穴を掘り、その中に鶏糞、蚕の糞、枯れ草、藁を交互に重ねて、大量の尿をそこに掛けてから雨に濡れないように建物を上に建てます。冬場は囲炉裏にして温めながら、1年に1度の頻度でかき混ぜて、4年から5年が経過すると土みたいに細かくなり臭いもほぼなくなるので、これを灰汁と混ぜて濾すと火薬の原料となる硝石を作り出すことができます」


 これを培養法という。


 あとは日ノ本だと沢山取れる硫黄と木炭の粉末を75対15対10の比率で混ぜれば火薬の完成である。


 ちなみにこの作り方だと一軒当たり50キロの硝石が作れる。


 複数の家で製造する必要があるけど、村全体で作るとなれば十分な量の硝石が作れるだろう。


「最初は臭いがキツかったり、糞尿を集めたりとやりたがる人は少ないと思うので、金で流民を集めて村を作り、そこでやらせると良いかと。鶏は食べるためにうちで多く飼育していますし、信長様も美味しさには気がついているので、家臣に振る舞うことで鶏肉を広めてもらえば、勝手に育てるようになって鶏糞は集まるかと。問題は蚕の糞の方でして……」


「蚕か……西に優秀な養蚕技術があると聞いているけど」


「一部は自分も知識があるので再現できますけど、本職じゃないのでどこまでやれるか……」


「いや、十分だよ。それに蚕は絹の材料になるんだろ? 絹が生産できれば売り物になる……森に与えた楽田城周辺の土地でやれないか」


「命令とあれば」


「うむ、英聖と森で協力して行うように」


「「は!」」


 こうして信長様は鉄砲の威力を知ることになるのだった。




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