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お詫び

こちらのミスにより、滝川駐屯地に配置されていない部隊が配置されていることになっていました

なお、今後も配置されていることとして進めていきますのでご理解をよろしくお願いします

「松本隊長、警察です」

「了解。車を止めろ。俺が行く」

「お気をつけて」


LAVから降りる松本隊長

警察らは拳銃を握っていた

それを見た彼は両手を上げる

「何者だ!」

「陸上自衛隊西部方面戦車隊の松本だ!」


「西部方面戦車隊ぃー?」

小田が銃を松本に向ける

「自衛隊にそんな部隊は聞いたことない。お前日本人か?中国か北朝鮮の部隊だろ」

小田が口を強める


「本当だ。我々は東千歳駐屯地から上富良野演習場へ向かう途中であった。途中で辺りがおかしくなったので確認のため滝川駐屯地に向かっていたところだ」

「嘘つけー!上富良野演習場で今月は演習が無いはずだ」

「では、確認させてもらう。2025年5月20日、時刻は14時であっているか?」



それを聞いた瞬間、向こうが黙り込む

松本の真剣な眼差しと、後ろの車両はとてもではないが冗談を言っているようには見えなかった


そこへガタガタガタガタと履帯の音が聞こえる


「うわ、あれM24じゃないですか」LAVの後部座席に座っていた機銃手の隊員が、その様子を写真でとる

「そういえばお前軍事オタクだったな」

「1967年なら、まだ61式戦車が配備されていないんでしょうね」

「ところでM24とやらの強さはどのくらいなんだ?」

「全部ゲーム知識ですけど、16式MCVでもやられないと思いますね。軽戦車で装甲はそこまでないですから10式戦車の機関砲でも対処可能かと」

「そういえば、地上対処用にAPFSDSもあるんだったな」


痺れを切らした小田が叫ぶ

「全員降りてこい!手は頭だ」


松本が部下に従うように促す

総勢14名の隊員が降車する

「全員か?」

「あぁ、全員だが?」

「女もいるのか?」

「何か問題でも?」

「別にな。車内を検査さしてもらうぞ」


検査しようと向かう警察官の前に隊員らが立ちふさがる

「おっと、それは無理な命令だな」

「はぁ?」

「規則だ。防衛省の規則でそうなっている。簡単に中に入れることはできない」


警察らが拳銃を抜いた瞬間、木村副隊長が肩に掛けていた20式小銃を手に取る

松本も腰につけていたショルダーホルスターから拳銃を取り出す


「はぁ・・・」

小田が面倒くさそうな顔をして銃を下ろせと命令する

「もう少し待機願おうか。ここは俺が決めれるような問題ではないからな」

小田が下がる



「総理!」

「どうしたのかね」

総理大臣である佐藤栄作が部下の呼びに答える

「緊急閣議です。国家の安全に関わる重大な会議です。お急ぎください!」

「そんなに焦らすな!」

「早くお願いします!」


「全員揃いましたね」

坂田官房長官が全員揃ったことを確認し、話を始める

「何があったのかね?」


「私がご説明します」防衛庁長官の増田長官が手を挙げる

「本日午後2時前、北海道奈井江町付近にて軍用車両が走っていると通報が入り、奈井江交番の方から確認のため巡査が向かいました。巡査は軍用車両を確認。その後、滝川警察署に『自衛隊ではない。異常事態だ』と連絡。滝川警察署は検問を開始と同時に、滝川駐屯地の自衛隊へ出動を要請し、確認のため大隊長と隊員数名が向かいました」

「誠か?」

「はい。その後、軍用車両が到着。彼らは自衛隊員だと名乗るものの、存在しない部隊名を名乗り、兵器も日本に配備されていないものだそうです。大隊長は我々では判断できないとして北部方面総監部に報告しております」

「とりあえず、駐屯地内に隠すべきでは?」

「武装はすべてこっちで保管しよう」

「北部方面総監が確認次第、私も現地に向かう予定です」


松本らは小田大隊長の命令で駐屯地内へと案内される

駐屯地内では戦車がいつでも動けるような状態であり、隊員らが実銃を構え、いつでも反撃できる体制になっていた



広い場所に案内された後、彼らは武装の解除を命令される

「こっちが確認できる場所にて保管してくれ」

「駄目と言うならば?」

「M24戦車では我々の保有する戦車の装甲を貫くことができません。全滅しますよ?」

「武器はすべて後ろのトラックに入っているのでそこを見張るぐらいならいいのでは?」

木村がそう提案する

「ならいい。だが、腰にかけているのは拳銃だろ?それは流石に取ってもらわないと」

「そのくらいであれば問題ありません」



隊員らは何もできないように広場に座らせられ、待機する

その間、松本は小田からの質問を受けていた

「あのタイヤがついた戦車のようなものはなんだ?」

「16式機動戦闘車です。主に偵察部隊に配備されています。武装は105mm砲と12.7mm機関銃、7.62mm機関銃です」

「ひゃ、105ミリ・・・?」

「えぇ、そしてあちらが10式戦車です。武装は120mm砲、12.7mm機関銃、30mm機関砲、7.62mm機関銃です。70キロ以上でますよ?」

「は、はぁ・・・?」


聞いたことのない高性能さに小田はそれが真実とは思えなかった


「北部方面総監来ました!」

スーツ姿で汗だくの男

息を切らして走って来る

「ま、マジなのか⁉」

彼は車列を見ると、信じられない顔でこちらを見てくる

「お疲れ様であります!第10戦車大隊隊長の小田であります!」

小田が敬礼をする

「北部方面総監の五十嵐です」

「どうやってここまで?」

「て、鉄道です。後続の者は車で到着します」

「そうでありましたか。お疲れ様であります」

「1つ部屋を開けてくれ」

「はっ」


「とりあえず、代表の者、来てもらえますでしょうか?」

北部方面総監の五十嵐は松本を呼び出す


部屋はパイプ椅子と机が1つだけの無機質な部屋だ

小田も同席する

「質問だ。君らはどこから来たのだ?」

「はい。日本国陸上自衛隊西部方面戦車隊の特別派遣隊です。我々の目的は東千歳駐屯地から上富良野演習場へ演習目的のため、東千歳駐屯地で行われたイベントの後、向かっていた次第です。しかし途中で様子がおかしいと感じ、滝川駐屯地を目指していたところです」

「ふーん」

小田が口を開く

「ところで2025年から来たと言ったな?」

「えぇ、我々は2025年の人間ですが」


「では君らが2025年から来たと証明できるものはあるかね」

そう言われ、松本はポケットからスマートフォンを取り出す

「ば、爆弾⁉」小田が悲鳴を上げる

「スマートフォンと言います。主に電話として使用します。他にもラジオを聞けたり、漫画をみたりと色々なことに使用できます」

そう言って保存している写真や、部屋を撮影し、それを見せるなどして証明した

「だがな、それだけだと薄いんだ」

「では10式戦車の機動を見られるのはどうでしょう?この時代の戦車には出来ない技術を披露できますが」

「それは非常に興味がある。見せてもらおうか」

五十嵐が興味津々である


小田も若干気になっていたようで、直ぐにでもと席を立とうとする

「小田隊長、そこまで焦らないで。まだ他の者が揃っていないのでね」

「あぁ!そうでありましたか!それでは揃うまで待ちましょうか。ところでいつぐらいに到着で?」

「そうですね、夜には到着するのでは?」


「夜だと10式戦車の機動が見れませんね。次の日に行うのはどうでしょう」

「そうしましょうか」

五十嵐が提案に賛成する

「ところで我々はどこで睡眠を取れば?」

「小田隊長、空いている場所はないですかね」

五十嵐が小田の方を向く

「体育館なら問題ありませんけど?」


「では、今夜は体育館の方で一夜過ごしてもらいますが・・・」

「全く問題はありません。感謝します」

「決定ですね」


両者とも笑顔で無事に取り調べを終了することができたのだった




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