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プロローグ
私たちは夢をみる。
夢、それは思い描くこと。
将来の自分を想像し、そこにいる自分を思い描くことも夢。
夜寝ている間に、無意識下で見ているものも夢。
そんな夢というものは誰しもが見るものである。
夢は見るものだ。
果たしてそうだろうか。
想像の世界にいる自分は存在しないのだろうか。
もし、その想像の世界が現実の世界と変わらずに存在しているのだとしたら、
我々の知る夢というものはなんなのだろうか。
我々は夢を見ている。
そして我々は夢に見られている。
日常を生きる我々は後者を意識することはない。
しかし、確かにそこにある。
なぜ夢が生まれるのか。
なぜ現実があるのか。
予知夢とは何か、明晰夢とは何か。
この世界ではわからないことが多すぎる。
あくまで、この世界ではだ。
夢の世界でなら答えが見つかるかもしれない。
その真理を探る一人の人物がいる。
彼はどんな答えを導き出すのだろうか。