表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/29

無能ですね

テレビ出演から2週間後


「ファンレターがね」

「はあ」

「凄いんだよ」

「はあ」


その為にわざわざ呼んだのか

「番組にも相当来たんだって」

「何がですか?」

「また呼んで欲しいって」

「そうですか。良かったですね」

どうせ行きませんからどうでも良いです

「反響が大きすぎる。本当に行かないとまずいかも。」

「断ってください」

「他の会社からもう5件オファーあったよ。申し訳ないが違う意味で注目をあびせてしまったようだ」

「無能ですね」

「君のせいだろ。どう考えても」

「…もういやなんですが」

「そこをどうにか」

…参った。こうなるとうんと言わないと帰れない。ならば

「…一人で出るのはいやなので」

「そうか、事務所の誰かとセットで」

「そうではなく、ユニット組みませんか」

「…ユニット?」

「この事務所、女の子もいるでしょう?二人でコンビってことにしましょう」

「…コンビ?つまり、歌ったりするのか?」

「楽器でも弾いたふりすればいいでしょう?」

「…なるほど。どうせ目立つなら、か。うん。とても良いアイディアだ。早速人選に入る」


おっさんの仕事は早い。わずか二日だった。

「この子はどうだろう」経歴書を見せられる

「年下なんですか」

「ああ。姉妹ユニットみたいな感じで売れたらと思ってね」

一個下だ。確かにちょうどいい姉妹感。

「いいですよ、早速会いましょう」

「ああ、今日事務所に呼んでる」

本当に仕事がはやいこと。

そして

「初めまして!御堂鈴と申します!」

にこにこしていて、元気いっぱい。アイドルっぽい、いや正真正銘アイドルだ。

「以前、違う事務所にいたのだが、こっちにきてもらってから、とても良い感じでね。大々的に売りにしたかったんだ」

「みなさまのおかげですわ」

まあ、良さそうだ。目立つタイプだし、私は脇に隠れられそう。

「さっそく、細かいところをつめしょう?」


姉妹風ユニットとした。

それはいいのだが

「おねえさま♪」

「それ、別に事務所でいわなくていいんだけど」

「普段から言っておかないとだめですわ♪」

べたべたくっつく。しかし、身体の感触が柔らかい。

なんかどきどきするし、大丈夫か、わたし。

最近男性へのときめきみたいなのが日々なくなってるしなぁ。


全部竣と哉のせいだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ