十のお題:「…どうして…?」
夜。
滞りなく?一日を終えた刀鬼は、自室に戻るとベッドの上に転がった。
首を動かした視線の先には、昼間克が吸い込まれてしまったあの本が無造作に放置してあった。
手を天井に向け、昼間起こった本日最大の珍事を思い出す。
手にまだ変なアメーバの感触が残っている。
思わず掴んで本の中に押し戻したけど、あんなでよくまぁなんとかなったもんだ。
しかし御老体もどこでこの本手に入れたんだろう?
あ、もしかして自主制作?
こういうの好きそうだもんなー。
美形集め、ハーレム大国野望、子育て、自筆の本制作、錬金術に黒魔術、本当に趣味多いよなぁ。
付き合いは子供の頃からだけど、分からない事の方が多いんだよね。
御老体は俺の事なんでも知っている風なのに、ちょっと不公平かも。
――まぁでも仕方ない、皆に言わせれば母親と言うのは大体がそんな感じらしい、けど……いや、あの人が俺の母親役とかぞっとしない。
なんていうか。
俺もまだまだ子ども扱いされてるんだよなぁ。
悪い気はしないけど、照れ臭いもんがある。
ふむ、この本はもしかしたら御老体の秘密を暴く鍵になるかもしれないな……よし、ここは一つ俺も読んでみるかな~。
……
…………
………………
ッハ!
本から顔を上げると、刀鬼は森の中に寝転んでいた。
「…どうして…?」
思わずそんなセリフが口からもれたのだった。
下記よりお題を拝借
▽創造者への十のお題
http://mitoukuria.gooside.com/




