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5話 深淵の魔力

黒ずくめの一人が俺に話しかけてきた。

「少年、そこにいる少女をこちらに渡してくれないかな?」

「渡さないっていう選択はないですかね?」

「その時はこうなるかな。」

男は木々が並び立つ方に手を向けた。すると手の前に炎が現れ、木々の方に飛び当たった時に爆発した。

「マスター、あれが魔術です。」

隣からシルヴィーが声をかけてきた。

「あれが魔術か、シルヴィーこの子を守れないか?」

「マスター、戦うつもりですか?」

「女の子が『助けて』って言ってるんだ。見捨てることはできないよ。」

そういうとシルヴィーはため息をつき

「しょうがないですね。マスターを危険にさらすのは気が引けますが危なくなったらわかってますよね?」

「あぁ、分かってるよ」

と返事を返し俺の初めての戦闘が始まった。


俺はさっきまでシルヴィーに聞いた説明を思い出していた。


----------


「マスター、まずマスターの中には無限の魔力があります。」

「それはさっき聞いたが、そもそも魔力ってのは何だ?」

「魔力というのは精神力です。魔力が尽きてしまうと廃人になります。」

尽きると廃人になるだって?

俺はシルヴィーの言葉に息をのんだ。

「まぁ、マスター心配しなくても大丈夫ですよ。」

と笑顔で返してきた。

「なんでだよ?」

「マスターの魔力は無限なんですよ。ということは底がないんですよ。」

そんなこと笑顔で言わないでくれよ・・・

背筋が一瞬冷たさを、感じつつシルヴィーが口を開いた。

「無限と言っても使えないと意味がありません。手を前に出してみてください。」

言われるがままに、手を出すと虚空が眩しく輝いた。

そして手には白銀の銃があった。

「なんだこれは?」

「マスターが暮らしていた世界でヒントを得て、構築した言わば筒みたいなもです。」

「筒?」

「要は、マスターは魔力が使えないので使える用にしたのです。」

白銀の銃を見つめたまま話を聞いていた。

「この銃は筒で、マスターの魔力を弾として打てば魔力が使えます。」

「そうなのか」

「しかし、調整しながら打たなければ暴発してしまうので気を付けてください」

「わかった。」

「あとはそうですね。魔力を練り打ち出すこともできそれらの技は魔術と言われてます。」

魔術か日本でも二次元の創作物だと思っていたが、本当にあるなんて

「私もあまり見たことがないので詳しくはないですが」

「ある程度わかったよ。シルヴィーありがとう」

笑顔で返すとシルヴィーは残念な胸を突き出し

「マスターよりこっちの世界には詳しいので、これくらい知ってて当然です。」

というのであった。


----------


俺は、手を前に突き出した。すると輝きだし手の中には白銀の銃が出てきた。

よし、ここまではさっきと一緒だ。

と思っていると男が話してきた。

「少年、君はそんなに少女を守りたいのかね? 君にはなにも得がないというのに。」

男は不敵な笑みを浮かべながら

俺は後ろの少女を見た。少女は震えており、見捨てないでと言いそうな上目使いをしてきた。

「女の子を守るのに、損も得も関係ない。どんなことがあろうと守るのが俺のやり方だ!!」

「それは、残念だ」

男は真顔になり俺に向かって魔術を放ってきた。

ここからは実験だ!! どうなるかわからないがやってみるしかない。

俺は銃を、両手で構え引き金を引いた。

その瞬間、俺は勢いよく後ろに飛ばされた。

少ししてから俺は、倒れていた状態から起き上がり、唖然とした。

それは俺だけではなく、周りも唖然としていた。一人を除いては

「マスター!! 私、言いましたよね。調整して打ってくださいって」

シルヴィーが指を指している方向には、一直線に森の木々がなぎ倒されており隕石が落ちてきたような状態だった。

黒ずくめの男たちはその光景をただ見つめ

「お、お前は一体何者だ...?」

と言ってきたので俺は苦笑いをしながら

「ただの平凡な学生かな?」

とつぶやいたのであった。


読んでくださりありがとうございます。

次回もまた読んでくださるとありがたいです。

それではまた次回に

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