仙の変化2
ここからしばらくはそのまま移植したものです。おかしな部分が多々あるので改稿してから投稿する予定でしたが時間をかけて少しずつ直していく予定です。申し訳ありません。
部屋に戻り再び荒れた布団に俯せで転がった。
しばらくぴくりとも動かず、頭の中は
一度分かったはずの現実をまだ問いていた。
「なんで…だ。」
頭の中はそればかり。
このままでは誰にも顔をあわせることが出来ない。
時が止まったように動かず、何十分もそのままでいた。
「…ん! 仙!
誠くんが来たって」
下から呼ぶ母の大きな声で体を起こそうと腕をつく。
「……なんだよこんな時にっ」
(どうすればいいんだよ……。)
髪をくしゃくしゃ掻き乱し、重い体を起こす。
「分かった今行く!」
(もうどうにでもなれ……。)
投げやりな感情を抱き、部屋を出て
母と誠に体面した。
「ごめん…。」
口から出た言葉は、自分でも訳の分からないものだった。
「髪でも染めたのかい?それにその顔、誰にいたずら書きされたのっ。」
むっとした顔で近づく母は息子の頭をつついた。
それに対照的な誠はただ唖然としていた。
白髪、顔の模様、先日現れたクライストとそっくりであったからだ。
「……やはり。」
聞きとれないくらいの小声で誠は言い。
ぎゅっと全身に力を込め悔しさを露にした。
「部屋へ、行ってきます。」
口を開こうとしない仙を誠は半ば強引に押し。
保美の言葉にも耳を向けず部屋へ戻った。