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君と過ごす学園生活  作者: チル兄
アイツとの再会、始まる変化
10/11

4月7日乱闘開始

冒頭に出てくる木ノ下くんは基本的に春原ポジションです。



「オラオラァ!鷹山卓郎って野郎出てこいやぁ!」


「ヒャッハー!今日もバリバリだぜ!」


「……本当に絵に書いたような暴走族だな」



グラウンドを爆走するエクゼキューターの連中を、

俺と龍星と何故か着いてきた木ノ下の三人で

近くの茂みから見ていた。



「平和的には……お引き取りしてもらえなさそうだな」


「だろうな。……さて、どうする?

真正面から蹴散らすか?」


「いやいや、それじゃあ危険だろ?

ここはもっと頭を使うべきだと思うんだ」


「ほぅ……?何かいい考えがあるのか?」



龍星がそう聞くと、木ノ下は自慢気に笑う。

きっとろくな考えじゃないんだろうが、

出来ることなら俺達も無駄な争いはしたくない。

一応聞いてみるか……



「まず、僕が考えた。

僕は君らと違って殴り合いに長けているわけじゃない。

なら、いったい何に長けているのか?二人共分かるかい?」


「バカさ加減」


「ナルシスト具合」


「……君達が僕にどんな印象を持っているのかよく分かったよ」



俺達が正直に答えると木ノ下は顔をひきつらせた。

何だよ、自分から聞いてきたのに文句がありそうだな。



「ま、まぁ君達の答えはよく分かった。

だけど残念ながら外れだ。では答えを教えてあげよう。

僕が何に長けているのか?それは……このずのケペッ!?」


「ちょっ!?急にどうしたんだ木ノ下!」


「ヒャッホゥ!一発命中!」


「アイツがやったみたいだな」



いつの間にか見つかっていたようで、

連中が投げた石が木ノ下に命中して木ノ下が倒れる。

うぉいっ!?まだ何もしてないのに気絶すんなよ!



「クッソ!もう見つかってんなら隠れてても意味ないか!

こうなりゃ真正面から蹴散らすしかない!行くぜ兄弟!」


「おうさ!」





「あの、鷹山さん?」


「はい?なんでしょうか?」



授業を受けている最中、私は後ろの女子から

声をかけられ振り向きました。

本来ならば教師から注意を受けてしまうのですが、

今日の授業は自習であったため少しくらいなら

黙認されていて、注意を受けることはありませんでした。



「ちょっとグラウンドを見てもらってもいいですか?」


「?はい……」



女子の言葉に頷いて窓からグラウンドを見てみます。

すると人相の悪い方達が、学園の生徒と乱闘を

繰り広げているのが目に入りました。

しかも人相の悪い方達は三十人ほど居ますが、

学園は二人だけです。

多勢に無勢なのは明らかでした。

このままでは大変なことになってしまう。

そう考えた私は止めなければと立ち上がろうとしたところで、

学園の生徒に見覚えがあることに気が付きました。

三階からでも分かる体格の良さと高い身長の男子と

紅いバンダナを頭に巻いた男子……

間違いなく兄さんと龍星さんでした。



「あぁ……何をやっているんですかあの二人は……」


「やっぱり鷹山さんのお兄さん達だったんだね」


「はい……間違いありません。

ああもう……あの人達は落ち着いて学園生活を

遅れないのでしょうか?」



あの人達の非常識さに思わず頭を抱えてしまいました。

周りから送られる同情の視線が痛いです……





「ヒャッハー!」


「うぉっ!?あっぶねぇ!」



バイクに乗りながら振るわれた金属バットを間一髪避ける。

コイツらマジで殺す気か!?



「もっと平和的に解決しようじゃないかっ!話し合いとか――」



「キェェェェイ!」


「てぇっ!?全然聞いてないしぃ!!」



バイクに入れ替わるように釘バットを持ったチンピラが

目を血走らせながら奇声を上げ、襲いかかってくる。

俺は釘バットを避けて隙が出来たところで

腕を蹴って釘バットを手放させ、顎を蹴り上げた。



「くは……」


「おやすみチンピラ。……あ~キッツい」


「うらぁっ!」


「げはぁ!」


「……大暴れだな龍星は」



流石に鍛えてるだけはある。

チンピラ暴走族共をバッタバッタと薙ぎ倒してるぜ。

あれを真似しろって言われてもたぶん無理だ。

俺は龍星とは違って身軽さと脚の速さぐらいしか秀でてない。

しかも古傷っつう厄介な爆弾付きだ。

やれやれ……情けなくて泣けてくるね。



「あのデカブツ強いぞ!」


「鷹山だ!アイツはそれほど強くない!」


「うわぉ……確かに事実だけど、そう声高々に

弱いって言われると悲しいなおい」



苦笑いしながらも構えを取って向かってくる奴等を待ち構える。

確かに俺は弱いが、それは龍星よりはって話だ。

チンピラの一人や二人に負けるほど弱くねぇ。

それを思い知らせてやる。





暴走族の面々は焦っていた。

まさか自分達がこうもやられてしまうとは

夢にも思っていなかったのだ。

だからこそ卓郎に狙いを絞ることによって

当初の目的を遂げ、速やかに撤退するつもりだった。

だが……



「遅い」


「がぼ……」



彼らは卓郎の実力を見誤っていた。

卓郎はことあるごとに騒動を起こす。

その内容は様々なものだが、暴力沙汰のものも少なくない。

更に過去の通り魔事件の経験から龍星程ではないものの

身体を鍛え、格闘技についても学んだため

そこらの素人に負けるはずがなかった。



「爆弾付きなもんでな、あまり時間は時間はかけられん。

……悪いが速攻で片付けさせてもらう」



そう言って構えを取る卓郎の顔は、

いつもの顔とは違う冷徹なものだった。



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