表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ヒッチハイカー

作者: ねずみ

私はハミ。

ヒッチハイクをしている。

今日初のヒッチハイクをはじめ2時間半をすぎたあたりで小さめのトラックが止まった。

乗っけてくれ、向こう、向こう。と指差したら乗せてくれた。

きっかけは旅行が好きで、1人で旅行しているときに資金がつきてしまったからだ。

帰らないといけないけど、お金はない。そうだ、ヒッチハイクをしよう。と思った。私は女だし、危ないと思われる人もいるだろうが、安全な国は安全だ。


でも運転手が男性だと、いまだにこわばってしまう。


今回の運転手はおしゃべりでこちらをむいては『最近、お前のほかにも乗せてやった、安心して良い。』


みたいなことを言ってるように思えた。

『お前と同じ、女だ、男でも乗せるが、そいつは、女だ。』


みたいなことを言っているようだった。


私は大使館に言ってお金を借りたい!タイシカン!!


と言ってもやはり通じず、辞書とにらめっこだが話しかけてくる。


『メシ、食ったか?スシ、持ってない!何、食べる??』


気にしないでいい。ちょっと待ってください。


やっとの思いで大使館の和訳がでてきて見せたら『この前の奴もそこへ行きたがってた!でも、オレ判らない。』


すこししょんぼりしたらリンゴをくれた。


リンゴは好き。ありがとう。


そうして会話と呼んでいいのか判らないが、会話をしたあと町におろされた。


これからどうしようかとあたりをくるりとまわったとき、肌がすこし暗めのアジア人っぽい女性がいた。


足が勝手に



口が勝手に




『日本の方ですか!?』


と声をかけていた。


『はい?そうですけど、あなたも?私お腹すいたんだけど何かおごっていただける?』


と言われた…。


正直イラッとした。




私もお金なくて…。


そしたら『ふ〜ん…』


って言ってヒッチハイクを続けた。



人が話しかけてるのにだ。


あの、どこまでいくんですか?


『大使館に行って強制帰還の手続きをしてもらおうかなと思ってりの。あなたは?』


わ、私はお金借りて飛行機で帰ろうかと…。


『あら、前科つかなくていいわね。』


と、またヒッチハイクを続けた。



負けたくない!

って思いがわいてきて、すこし離れてヒッチハイクした。


数十分たち車が止まった、大使館…って言いかけたところで大使館がどこにあるか調べてないのに気がついた。


あの…ってモタモタしてるすきに、あの女が来て乗せてくれるか頼んでくれているようだった。


なんだ、いい人じゃん。

って思ったら『ワン、ワン。』とかよく判らないこと言って、女性が乗り込んだ。

じゃぁ私も…って思ったら『ばいば〜い』って言われ、ドアを閉められ、出発していった…。


あの人より先に大使館につこう。


そう思った。



私は英語が通じそうな場所へ行き大使館の聞こうと思った。

ホテル、警察。と頭をよぎった。

私は顔立ちが良くないから、昔日本で近所の交番にいくたび『自首か?』と、たぶん冗談なんだろうが言われ傷ついたことがある、だからホテルにしようと決めた。


ホテル。と男性にいうとラブのつくようなホテルに連れていかれるとやっかいなので女性に聞いた。


1人目の女性。素通り。

大丈夫、ヒッチハイクでなれている、次にいこう。


2人目の若い女性。

『ベラベラペラペラ』

英語英語。

と言ったらにっこり笑って『カモン』と言われついていった。


どんどん住宅地に進んでいき指さされたのは、1階建ての家。


女性が入っていき別人の男性と話している。


売られる??とか私の泊まるところを手配してくれてるのか??とか思ったら『どうしました?』と日本語が飛んできた。

ビックリして、思考回路が停止していたら『日本の方じゃないんですか?』と言われ我に帰った。


私は事の経緯を話した、なぜだか気に入られ、こころよく車で大使館まで送ってもらえることになった。

女性はずっと私と男性を交互に見ていたのが印象的だった。


男性は会社を経営している社長さんで、女性は秘書だという。

いい人に話しかけ、よかったと思っている。おしまい



追伸、途中であったヒッチハイカーの行方は知らない。私も、政府も。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ