EXTRA:設定資料プロトタイプ 静寂しおり
【キャラクター設定資料:静寂 しおり】
名前: 静寂 栞
所属: 第五中学校 三年生
誕生日: 12月5日
(モチーフ:将棋棋士・羽生善治が、1996年に史上初の「永世七冠」を達成した日。論理と直感を超越した、究極の「勝負師」である、彼女の魂を象徴している)
身長: 153cm 体重: 41kg
異名: 予測不能の魔女
中学一年にして、全国大会を制覇。その、リスクを恐れぬ戦い方と、相手の思考の全てを、読み切るかのようなプレースタイルから、畏怖を込めて、そう呼ばれる。
プレースタイル:
基本戦術: 相手の全てを分析し、その精神を破壊する、鉄壁の「カウンター」と幻惑の「異質卓球」。
三年生編での、変化:
後遺症による「体力」という、絶対的な弱点を克服するため、超ハイリスク・ハイリターンな「電撃戦」へと変貌。試合開始直後から、全ての武器を使い、相手が体勢を整える前に、勝負を決める。その、捨て身の構えは、知らない者からは「破れかぶれ」にしか見えない。
人物像:
父からの虐待という、壮絶な過去により、感情を完全に封印した「氷の壁」を持つ少女。自己肯定感が、皆無であり「勝利」によってのみ、自らの存在価値を証明しようとしていた。
第二期以降(現在):
夢の中での、自己との対話を経て感情と論理が統合された、新しい人格、になっている気になっている。
基本的には、穏やかで仲間を思いやる、優しい少女。しかし、一度敵対すれば、かつての冷徹な「魔女」の顔を、覗かせる。
皮肉屋な面もあり、普段の顔が睨み付けているようにしか見えないため、誤解されることもしばしば。
自らの過去の傷跡の「観察眼」を、応用できるように昇華させた、しかし、恐怖といったマイナスの感情を読み取ることを目的に発達し、それを避けることに特化しているため、使いこなすには、並外れた精神力が必要。
しおりは、相手の心の動きを読むとき、相手の恐怖の感情から読み取っている。
感情は読めても、人付き合いに長いブランクがあるため、距離感が上手くつかめない、突拍子のない行動をしてしまうこともしばしば。
「生きている実感」を得るために、日常では、あえてリスクを好む、危うい一面も見せるようになる。
人間関係:
日向 葵
唯一無二の「親友」であり、彼女の魂の「半身」通称あお。彼女の存在こそが、しおりを、この世界に繋ぎとめる、最大の、理由。
幽基 未来
自らの代理人として、全てを託した、信頼できる先輩であり、戦術を語り合える、唯一の「同志」。
三島 茜
部の「心臓」であり、自らの心の氷を溶かしてくれた、かけがえのない「太陽」。
部長 猛
不器用な優しさで、自分を導いてくれた「先輩」であり、尊敬する先輩、照れ隠しに毒舌を吐いてしまう。
青木 玲花
しおりを傷つけた「加害者」しかし、その魂の弱さに共感し、彼女なりの「贖罪」の道を、見守っている。
キャラクターデザインの裏側:静寂しおりに込めた想い
皆様、いつも『異端の白球使い』を温かく、見守ってくださり、本当にありがとうございます。
先ほどTwitterに投稿した、主人公「静寂しおり」の、プロトタイプのイラストに、たくさんの反響をいただき、感無量です。
今日は、その感謝の気持ちとして、あの一枚の絵に、私が込めた、ささやかな「設定」や「想い」について、少しだけ、詳しく、お話しさせてください。
彼女の魂の形を知ることで、物語を、より深く楽しんでいただければ、幸いです。
【髪型について】
彼女の髪が、全体的に少しボサボサなのは、皆様の、ご想像通り、彼女が「おしゃれに無頓着」だからです。
しかし、よく見ると「前髪だけ」は、綺麗に切り揃えられています。
これは、彼女の視界を遮る、全てのノイズを、排除するため。
彼女の容姿は、全てが卓球という「戦場」で「勝つ」ためだけに、最適化されているのです。
そして、もう一つ。
彼女が、その長い髪を切らないのには、悲しい理由が、あります。
それは、彼女が、その、髪で、隠している、幼い頃に、受けた「虐待」の、傷跡が、あるからです。
スポーツ選手としては、ハンデになりかねない、長い髪。
それでも、彼女がそのスタイルを変えないのは、彼女が、今もなお、その深いトラウマと共に、生きている証なのです。
【組まれた、手について】
胸の前で、固く組まれた指。
あれは、彼女の世界への、無意識の「拒絶」を示す、心の壁です。
しかし同時に、よく見ていただくと、右手で、利き手である左手を、そっと覆うように組んでいます。
これは、アスリートが、自らの、最も大切な「武器」を、無意識に守ろうとする、プロフェッショナルな仕草でもあるのです。
彼女の中にある「か弱い少女」と「冷徹な勝負師」の二面性が、このポーズには込められています。
【首筋の、傷について】
そして最後に、首筋に残る、一本の傷跡。
これは彼女が物語の中で、れいかさんにつけられた、ものです。
髪では隠しきれないその傷は、彼女が、あの「事件」を乗り越え、絶望の淵から生還した「サバイバー」であるという、誇り高い勲章でも、あるのかもしれません。
このように、彼女の姿の一つ一つには、彼女が生きてきた、壮絶な物語が刻み込まれています。
そんな不器用で、傷だらけの彼女を、これからも、温かく見守っていただけると、嬉しいです。
本日は最後の最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
作者:R・D
もしよろしければ、ブックマークと、高評価☆☆☆☆☆をよろしくお願いします、皆様の評価が、物語を紡ぐ力となってくれます、それでは、おやすみなさいませ




