表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異端の白球使い  作者: R.D
一年生編 県大会 前編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/709

第58話 ある少女の観戦

 セットカウント 静寂 2 - 0 高橋

         静寂 4 - 7 高橋


 しおりと高橋選手の試合は、最初はしおりの圧勝に終わると思っていたけど、第三セットから高橋選手が盛り返している。


 高橋選手が得意であろうドライブの力押しに、しおりがカットで防御をしながらカウンターを狙っているけれど、今の所全て跳ね返されている。


 だからこそ、あのサーブへのカウンタードライブには戦慄が走った。


 あんなタイミングで攻撃に転ずるなんて考えられなかった。これがタイムアウトで考えたサーブへの解答なのかな?


 そして、すぐ高橋選手側のタイムアウトに入り今に至る。


「どうですか?先輩、しおり、すごいでしょ?」


 私は自慢げに気怠そうに試合を見ている空知先輩に話しかける。


「確かに凄い、技術はあり得ないほど高いが、カットマンにしては攻撃的すぎる。感情が抑えきれてないのか?あの子、限界かもな」


「んなっ!?」


 空知先輩は、そんな失礼な事をいいながら、高橋選手のベンチを指差し続ける。


「あのコーチは上手い、選手のメンタルコントロール,タイムアウトの使い方、そのレベルが高い、雇われたプロのコーチだろう」


 空知先輩はズレたことをいう。


「でもコーチなんて、ただのアドバイス役でしょ?それがなんの役に立つの?」


 私にはその価値がわからない。ただの外野に何ができるのかな?


「お前なあ、勝ちたいならもう少し勉強しろ。座学も立派な練習だぞ」


 呆れたように話してから、先輩が教えてくれる。


「まずメンタルコントロールだ、普通あんな化物じみた技術をもつ選手と相対している場合、大体は勝てないと諦めてセットと共に失速していく。


 だからこそ高橋選手はセットが進む度に追い上げている、これはメンタルコントロールが上手くいっている証拠だ」


 「そんなの、あの高橋って子の素のポテンシャルかも知れないじゃないですか」


 私の反論をよそに、説明を続ける。


「決定的なのはタイムアウトの使い方だ、相手のタイムアウトの後にタイムアウトを重ねるのはプロの競技でも行われる高等戦略だ。


 タイムアウトを使って対策を考えた相手の対策を、タイムアウトを重ねることで対策の対策をアドバイスしながら、相手にとっては対策すら立てれない状態に押し込めてる。


 これをやられたら精々できるのは、対策の対策を予想してさらに対策することぐらいだが、そんな事はほとんど不可能だ、だからタイムアウトの使い方がうまいと言っているんだ、わかるか?日向」


 なるほど……、コーチというのはそういう役割もできるんだ。でも。


「負けないですよ、しおりは、……あの氷のような目、感情が溢れてるなんて有り得ないんです」


 私は、過去のしおりを思い出す、あの自由奔放で、千変万化な卓球を。


 そして視認する。いま現在の、全てを見透かすような、氷に閉ざされた今のしおりを。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


 もし少しでも「面白い」「続きが気になる」「この先の展開に期待したい!」と思っていただけましたら、


 ページ下部にある【ブックマーク】や、【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると、毎日の執筆の大きな励みになります!


 これからもよろしくお願いいたします!



                    R・D

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ