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夜明けと共に消ゆる  作者: 結城コウ
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13


……アリシア



俺、思うんだ



人殺しはいけない事だと思う


でも、特に


自分を殺すってのは


1番いけない事だと思う


別にキリスト信者って訳じゃないけどさ



君は生きなきゃいけないんだ



生きて罪を償わなきゃいけないんだ



…俺も



君の償いの為に



待ってるからさ…



アリシア



君はきっと後悔する



その手を血に染めた事を


だから…


俺は…君を……



気付いてあげられなかったから…




君を守りたいんだ


支えてあげたいんだ



君は…俺の


愛しいと思った人を殺した



俺はその事が許せない


けど、


同時に


君を止められなかった自分がもっと許せない




だから……アリシア…





また、会えたなら…




その時は………













『アリシ……ア……』


「おお!息を吹き返したぞ!」


『…………』


「おい、君、大丈夫か!?」


『アリシア!』


「お、おい?」


『アリシアは!?』


俺はたまたま近くを通り掛かった漁船に助けられた


しかし、辺りを見渡してもアリシアはいなかった


『あ、あの…!

アリシアは……

金色で…長い…髪をした…小さい女の子を知りませんか!?』


「え?

…悪いが…知らないなぁ…

俺達が拾ったのはアンタだけだ」


『そんな…


嘘だろ……嘘だって…言ってくれよ…

アリシア……

アリシアぁあああああああッ!!』




俺の声は虚しく海に鳴り響いただけだった










-事件概要-



少年Sの証言により

ある離島の調査が行われた

少年Sの証言通り

彼の親族が離島に死体となって存在していた

犯人の所在については彼は黙秘したが、後に彼から語られる

少年Sが語った犯人とは小学生の従兄妹が全員を殺したそうだ

しかし、可能とはいえ、あまりにも現実離れした内容の為

決定的な証言とは言えず


その事件は迷宮入りとなる




…なお少年Sは八年後

消息不明となり

二週間後、他殺体として発見される

現場付近では金色の長い髪をした少女が目撃され事件との関与が認められたが

消息がつかず


その事件も


また迷宮入りとなった…


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