48話 コンビネーション
武神とハーデスが後ろに下がると
「このままじゃ、じり貧なのは確実だ。何とかして致命傷を与える必要がある。だがこの面子で魔王を貫けるほどの攻撃力を持った奴はいない。合わせで急所――心臓を抉るしかない。
ハーデス、お前が最先方で突っ込んでとどめるか、攻撃して傷を作り、その次に俺がその傷を深くえぐり、一番攻撃力の高いゼウスが確実に奴に致命傷を与える」
「そんな大雑把な指示で成功するのか?」
こちらが疑問に思い、そう尋ねると
「戦闘中に細かい指示まで考える余裕も無いし、大概はそう思い通りにはならん。運と機転がモノを言う。しっかりやれよ」
武神はそれだけ言うとハーデスとともに突撃して、魔王に向けて攻撃をする。
しばらくすると魔王のアーツをいなすのを何合か続けると、二人のコンビネーションが決まり、私が大技を繰り出すだけのみとなった。
充填されたSPをすべて消費する気迫で踏み込むと、魔王に肉薄して刃で突く。
『レストライトニング』
刃を付きとおす途中で魔王がこちらにむけて、先ほどの黒い衝撃波を打ち込んでくる。
こちらにはそれに対する対処する手段は存在しない。
ここで避けなければならなかったが、ここで貫き通さなければ、遠からず負けることが決まる。
危機感を無視して踏み込むと、衝撃波が肉薄した。
だがそれを近くに至近してきた武神が打ち消した。
どこからか嵐、影が近づいて来るのを見ると、ハーデスが弾き。
それを視界におさめるとセイクリッドが魔王を貫く。
遂に行動不能に出来たのか、魔王はここに来て初めて膝をついた。




