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33話 相談に乗るという体の尋問




 私はダメ元であるがハーデスからペルセポネや彼自身の情報が手に入るかもしれないと思い、申し出を受けた。


「今行き詰っているのは貴様らの言に従って魔王を討伐するべきか、そうでないかだ」


「ということは神々には異界に飛ぶ術を持ったものはいなかったということですか?」


 早速こちらがそう切り出すとハーデスは事実を確認するようにそう尋ねてきた。


「そうだ。邪神以外の神々に異界に飛ぶ術を持つものはいなかった。だから私にある選択肢は魔王を討伐して元の世界に戻ることしかない」


 私は相槌をうつと、その問いに答える。

 するとその場に居た武神は紫煙を口から吐き、言葉を紡いだ。


「じゃあ何も迷う必要はないだろう。魔王を討伐するしかお前には手はないのだから」


 アンニュイ表情の武神は計るような眼をこちらに向けていた。

 脱力しているように見えるくせに、その実こちらを推し量るような態度に少し緊張のようなものを感じつつ口を開く。


「まだ手はないことはないでしょう。私はハーデスが異界を飛ぶ術を持っているかもしれないと他の神々から聞き及んでいます」


 私が武神にそう答えるとハーデスは能面のような顔でこちらを見つめてきた。






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