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14話 神様のお宅に不法侵入



 後日、エウゲン山を訪れると確かに武神の言った通り神の居る場所はすぐに分かった。

 エウゲン山の頂上に恐ろしく大きな城があったからだ。

 私が知っているエウゲン山にはこんな城はなかった。


 赤く光る陶器が何枚も並べられている多重構造の四角い屋根と、岩石を固めて作られたような武骨な土台の異国情緒にあふれる城。


 これを忘れたということはないだろう。


 山の頂に現れた見慣れぬ城を見つめていると、桃色の龍が空から城に向かって降りていくのが見えた。

 一瞬、帝龍かと思ったがその龍からは禍々しいものは感じられず、逆にその無駄のない動きから理知的なにかを感じた。


 武神がちょうど今が沌神の帰ってくるころ合いだと言っていたので、あれがそうなのかもしれない。



 歩を進めていき城の門に至ると、いきなり足元から紫の光の奔流が生じた。


 視界が捻じれたかと思うと、虎の毛皮の絨毯、黄金の香炉、色鮮やかな龍の意匠が施されたタペストリーなどの豪奢な装飾が施された部屋の中に居た。

 突飛なことで思わず周りを見回すとガイアの隣にいつもいる桃髪の美女が天蓋付きのベッドに横たわって脱力しているのが見えた。


「図が高いぞ、唯人よ。お前の前に居るのはいるのは、『貴神』黄帝、『沌神』帰蝶。敬意を示すがいい」


 そちらに気を取られていると甲高い声が聞こえ、奥の柔らかそうなクッションにもたれかかってくつろぐ、高飛車そうな女と意図せずに目が合った。

 その女は魔王との戦闘の交代するときに自分の前に現れたあの金髪の女だった。





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