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国で暗殺されそうなので、公爵やめて辺境で美少女専門テイマーになります  作者: スイセイムシ
テイマー条約第五条 テイムしたものとはいかなる時も共にあらねばならない
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19話 既婚者(NTR経験済み)

「ふ、既婚者が未婚者の上位に位置するとも知らずにあたしにたて突こうなんて失笑ものね……」


「言ってろよ。お前は既婚者(NTR経験済み)だろ。まだ未婚者の方がましだぜ」


「あんた、ブッコ〇されたいようね」


 もう止まらない止められない。

 おそらくそんな戦いが起こる予感がする。

 俺は丹田に力を籠め、足を後方に一歩下げる。


 これは戦いの中で無敗を誇る武闘術の構えだ。


「ただで俺をやれると思ってるのかよ」


「ふん、メンチを切ったところであんたは所詮未婚者に過ぎないわ、なにもできるわけないじゃない」


「その言葉を吐いたことを後悔させてやるよ」


 こちらの構えを見て取るとピンクも薙刀と体に纏う火勢を強くする。

 俺は早速伝説の武闘術「ノビー流遁走術一の型 ウラヤマケシカラン」を繰り出すことにする。

 後方を下げた足を軸にして後ろを振り返り、全力でダッシュを始める。


 あとはブルーラクーン系のモンスターに「ピンクがウラヤマケシカラン」と話しかけ、レジェンドクラスの魔道具を受け取ることでこの武闘術は完成し、相手は敗北する。


「あ、あんた、それはあたしの国で古くから伝わる武闘術『ウラヤマケシカラン』じゃない。怪しすぎて誰も試さないソレを今ここでやろうというの!? う、嘘でしょ、あ、あれは!!」


 ピンクがドン引きした声を上げると俺の前方にずんぐりむっくりしたブルーラクーンが現れた。

 俺は勝利を確信した。

 一直線にそいつの元にダッシュしていく。

 ダッシュしていた先にいたブルーラクーンはつぶらな瞳でこちらを見上げた。

 後はお決まりの呪文を唱えるだけだ・


「ピンクが――」

「今、お前俺のことドラ〇もんだと思っただろ? テメエに渡す魔道具はねえ!」


 ドラ〇もん?

 なんだそれは?

 わけのわからないことを言うとブルーラクーンは「召喚に応じて来てやったのに、とんでもヤローだ……ペッ!」とか言って、謎の黒い空間から懐中時計を取り出して、握りつぶすとその場から消えた。


「……」


 どうやらノビー流遁走術は欠陥品だったようだ。

 俺は背後を振り返ると、ピンクがなんともいえない顔をしていた。


「俺たちの本当の戦いはこれからだ!」


 俺は仕切り直しにそう言って、ムシャクシャと形容しがたい気持ちをばねに飛び掛かっていた。

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