14話 変態の卑劣な行いになんか屈しないだからね!
誤字報告ありがとうございます!!
僕は誤字が多いのでとても助かりました(T-T)
「フフフ、どこまで持ちこたえることが出来るんでしょうね……」
「魔王様とテロリストの銃撃戦! なんと壮絶か!」
俺が銃の筒を振りまくって、景気づけに適当なことをボヤいているとセールスマンがハイテンションでなにやら叫び始めた。
「いたた! いた! あんたらブコ〇すわよ!」
ちくしょう、兄マンティーを狙ってんのにピンクにしか当たんねえ。
あいつ投降武器必中の呪いでもついてんのかよ。
ピンクは俺が魔力塊を飛ばすごとに荒ぶり他のギルティたちがどんどん被害を被っていく。
「どうやらよほど死にたいようね! 『レガレスト・マリス』」
ここで止めたらなんか知らんが俺は負けだと思い、二割増しで魔力塊をぶち込むとついにピンクがブチギレた。
奴を中心にデカいファイアーボールが出現し、俺が魔力塊を投げるとこちらに向けてファイアーボールが殺到した。
俺はすかさず、ナイスバディを担いで、その場から離脱すると
「ど、どうされたのですか、魔王様?」
と素っ頓狂な声をセールスマンが出し、間を置かずに「ぎゃああああああ!」という奴の悲鳴が聞こえた。
なんてことだ……。
悪を滅ぼす聖戦の中で犠牲者が出てしまった。
俺は正直に事情を話すとセールスマンにブチギレられるかもしれんと思い、とりあえず全部テロリストのせいにすることにした。
「おのれえええええ! テロリスト! 僕は絶対にお前らを許さないぞおお!」
煤けてピクピクしているセールスマンを抱き起すと絶叫する。
テロリストはフリー素材みたいなものだし、責任転嫁しても誰も不幸にならないからな。
我ながらナイスな行動だ。
「レスキュー、早く!」
俺は甲斐甲斐しくタンカーを持ってきたガチムチたちに、セールスマンをパスする。
すると「おお、ゴールしたぞ!」と声が上がった。
見ると変態が両手を上げて、やったぜ!みたいなポーズを取っている。
しまった。
セールスマンを介抱しているうちにトライアスロンのゴールに兄マンティーが辿り着いてしまった。
一番抹殺するのにおあつらえ種目だというのに……。
忸怩たる思いに駆られるが、過ぎたことをいつまでもひきづてもしょうがない。
次の種目、『イブクロマシマシオリョウリタイケツ』に合わせて工作をしなければ。
「会場に向かいましょうか」
「やめろ! 次はどんな濡れ衣を着せるだ!」
ナイスバディを担ぐと肩の上で暴れ始めた。
変態のせいでご機嫌が最悪だ。
次でなんとしてでも兄マンティーの息の根を止めねば。