6話 恋のテロリスト
ターゲットに向けて何度目かになるか分からない魔弾による狙撃を行うが、ターゲット――ガイア・フォースは自分の心臓に向けて打ち込まれる魔弾を気にせず、悠長にジュースを飲んでいる。
「ダメだ、完全にアーツで防御を高めてる。あたしの魔法が効かない」
エイムは遠方からの狙撃が意味のないことを、他の国から選出されたアサシンの二人に告げる。
「魔導国のアサシンも大したことがないようだな。俺が近くに行って、ささっと首をもいできてやった方が速そうだ」
黒の忍装束に身を包んだ異国のアサシン――ヘイトが忍刀を鞘から抜いてそう呟く。
「待て。ターゲットが動いた。こちらの方を凝視している」
「この距離でバレたってこと!?」
望遠鏡を持った途上国のアサシン――バリイが警告し、エイムは狙撃銃のスコープでターゲット見つめる。
するとターゲットが手に持っていたグラスを握りつぶし、こちらに飛んでくるところが見えた。
―|―|―
俺は水晶を眺めながらGPを付与していると、水晶から斜め左の位置に光る何かが見えた。
目を凝らして見るとナイスバディなお姉さんが望遠鏡でこちらを見ていることが分かった。
最初は水晶を見ているかと思ったが、それにしては望遠鏡は俺に向けて向けられ微動だにしなかった。
俺を視界に止めて微動だにしないナイスショットバディ。
これはアレだ。
脈ありだ。
ギルティの厳選をしている場合じゃない、彼女をテイムに向かわなければ。
「すいません。少し席を外すので、その間セールスマンさんがGPの付与を行ってください」
「ついにテロリストを見つけたのですか?」
恋のテロリストということだろうか。
このおっさんもうまいことを言う。
「そうです。僕は今からテロリストを手中に収めて見せます」
俺は気合を入れてそういうと、力んだせいか右手に持ったグラスがバキィと割れてしまった。
「魔王様、余ほどお怒りの様で……! 生け捕りにしたテロリストを生きるのも後悔するような折檻を行うというのですね。 やはりホモ御殿のことを」
キチ〇イは巧みに俺をSMの道に誘導しようとし始めたので、ナイスバディの元にたったと向かうことにする。
俺は大ジャンプを決めて彼女の元に向けて、飛んでいく。