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57.留守中

 目を覚ますと、変わらぬ天井にほっとした。

 眠るたびに、あの必要とされない世界に戻っているのではないかと不安になる。

 おかしい、と思いながらも、私は今のこの状況を享受している。世界の裏側で。


「おはよう、おねえちゃん」


 先に起きていたらしいアランが、ベッドの脇に座っている。ふわりとストールを揺らして、彼は私を振り返った。


「おはよう、アラン……」


 私は眠気眼で、今日着るドレスを見繕う。クリスがくれたドレスは破れ、血塗れになってしまっていたので、もう着られない。それなのに、なんだか処分できずにいた。それこそが私の罪の証のような気がして。


 ハーバードの所に行きたいところだが、今日はやめておいた方が良いだろう。セシルの所へ行って、昨夜のことを話したいところだ。

 私はアランにいったん部屋を出てもらい、身支度をした。茶と白のカントリードレス。上品ながらもカジュアルなドレスを選び、身に着ける。髪の毛は梳かすのみに留めて、軽く化粧をし、私は部屋を出た。


 部屋の外ではアランが待っている。セシルの所へ行くと告げると、不満そうに口を尖らせた。

 情報屋の領域は不可侵。前回、セシルが用意した目くらましごと破壊したことを咎め、今度は大人しく待つよう告げる。

 昨夜一緒に寝たのが良かったのか否か、今度は大人しく承諾したようだった。


「留守中、って書いてあるね」

「ええ?」


 広い屋敷の中を歩き回り、ようやくたどり着いた先で、私は途方に暮れた。

 アランが吊り下げてある看板を読み上げる。私も続いて読もうと思ってみると、元の世界の文字よりは理解に時間がかかるものの、文字として認識することができた。


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