第2話 追跡者
『寒い……雪ふってきたやん。』
ニシの家から俺の家までは自転車でだいたい7分である。冬はこの7分がいがいにこたえる。
何か帰り道の雰囲気がいつもと違う……誰かに見られている気がする、ニシの家から俺の家までは曲がり道が多いので俺は決心し、曲がり角で待ち伏せすることにした。
気のせいであってほしいと俺は心の中で思った。
『……来たか。』気のせいではなかった、どおやら俺を追いかけている奴がいる奴は何やら挙動不審である、どおやら俺を見失ったらしい……少し様子を見てみることにした。
すると、何やらどこかに行ってしまった。そしてまた自転車をこぎはじめて家へ向かう。
『ん?』どおやら奴は俺の家をしっていたらしい、俺の家の前に立っているではないか、決意して俺は話かけた。
『誰?』相手を探るように俺は聞いた…服装からして今風ではないのでその質問しか思い浮かばない、しかもサングラスみたいな物をかけていて顔がみえない。『僕ですか?』怪しい男は言う。
『今近くにお前しかおらんやん。』俺はイラつきながら言う。
『それは言えません……』男は困った顔で言う。
『じゃあ何で後つけてきたん?』
『それは……』さらに困った顔をする。
『何か言わなわからんやろ?』何か隠してると思い、さらに俺は追い討ちをかける。
『警察呼ぶよ?何かあやしいしさぁ。』沈黙が何秒か続き、男は重い口を開いた『……僕はあなたを殺しに未来から来ました。しかしあなたの日常を何日間か見ているうちに…殺すことなんてできない……そう思いました。』
『え?』俺は何を言ってるか理解できなかった。