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決断したらすぐ行動

17.8世紀のヨーロッパ風の世界観ですが魔法とか普通に使える人が出てきます。


17.8世紀のヨーロッパ風の世界観です。




結婚するとになった。


今年で私も19になり父もいい加減行き遅れになることを心配し始めたらしい。


それを知った遠縁であり幼馴染みのあいつの父親が縁談を持ちかけたらしい。家柄としても申し分なく互いの親達は良縁だと喜んだ。


本人達のことは無視か!


「エミリエ、今月中にも式を挙げるからな。今週中にドレスを決めときなさい。」


…ふざけんなよクソ親父‼︎今月中って来週には式挙げるってことじゃん。


「お言葉ですが父上、少し急ぎ過ぎでは?こういうものはもっと慎重にやるべきだと思います。」


「何を言うか決断したらすぐ行動が我が家の家訓である。私が軍にいた頃も迅速な指揮でいくつもの戦いに勝ちこの国を勝利へ導きてきた。忘れもしない、あれは私がまだ軍人として日も浅かった頃……」


始まった父上の武勇伝…。

父は元軍人で元帥まで上り詰め退役後も毎日の訓練は欠かさず私や弟達を巻き込んで庭で鍛錬を日々行っている。

体を動かすことは好きだったしこの父の影響で私は女ながらに剣術、馬術、体術、射撃、医学など軍人として必要なものを全て教わった。思えばこれが行き遅れた原因だと思う。


しかし流石に結婚式の前に一回も相手に合わないのはまずいと思う。あいつの意思を知らないもん。

一度母に聞いてみたがのほほんとした顔で、


「ウィリアム君も別に構わないって言ってみたよ〜良かったわねエミリエちゃん」


待ってお母様、別にって何?言ってたみたいって何?残念だけどその言葉に信用性が全く感じられません…。


仕方ない、こうなったら今夜あいつの家に行ってやる。決断したらすぐ行動。家訓だしね。

馬車で行くと人目についてしまうので1人馬で行くことにした。

「ズボンって楽でいいよね。女の服装をズボンだったら良かったのに。」

着替えているとドアのノック音がきこえた。


「失礼します。姉上、お借りしていた本を返しきました。」


下がパンイチのままなのに弟は慌てず騒がず貸していた本を机の上に置いた。


「ねぇ?ヘンリック、他に言うことあるでしょ?」


「とても興味深い本でした。印象に残っているところを挙げるとしたら主人公が国王に向かって馬糞を投げるところでしょうか、下品と思いますが国王を改心させるために自らも汚い馬糞を素手で触ることに感銘しました。またおすすめの本がありましたら教えてください。」


「私着替え中なんだけど???」


眉ひとつ動かさずによく馬糞とか言えるね。今度エチケットの本を貸してやろう。


「どちらにお出かけですか?」


「謝る気は無いんだね、いやちょっとそこまでね。最近乗ってなかったし夕食前の軽い腹ごしらえをと思って。じゃあ。」


そそくさと出てきてしまったけどあれ絶対疑ってるな。はやいとこ行かなければ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


馬を飛ばして一時間ほどであいつの家に着いた。

軍人的な厳粛な私の家と違い洗練された趣ある邸宅で庭には私の好きなりんごの木が生えていてちょうど熟れたりんごがなっていた。今も変わらず素敵な家造りだと思って感心する。


「よくお越しくださいました。エミリエ様、大旦那様が中でお待ちです。馬が私めがお預かりしましょう。」

使用人頭のクリスチャンが出てきた。なんか私が来ること知ってるっぽいだがなんで?

言われるままに応接室に通されて待っていた。


「いや〜よく来たね。エミリエちゃ〜ん。たまたま魔法鏡を観てたら君が映ってね〜。なになに?未来パパに会いたくなっちゃったのかな〜?クッキー食べる?」


ピシッと着こなした服に整えられたられはちょび髭のダンディーなおじ様。いい人なんだかなかなかうざい。


「いえ、今日はおじ様ではなくウィリアムに用があってきました。」


「ウィルにかい?あの子なら自室にいるよ。最近1人でこそこそしててね。パパが呼んでも返事してくれないんだ。丁度いいエミリエちゃんちょっと見てきて」


こそこそって怪しすぎる。


ウィリアムの部屋の前に案内されるとおじ様は私の家に連絡しとくと言って戻って行ってしまった。

いくら幼馴染みでもこんな状況で男の人部屋に入るのは引けてしまう。











エミリエ:行き遅れかけてる顔が整ってるけど色気がない。背が高いので可愛い服似合わない。


父上:元軍人の体の至る所に傷がある。勲章らしい。一番大きい傷は妻によって付けられた。


母上:一家のムードメーカー。たまに核心をつくようなきつい言葉が出る。


ヘンリック:ポーカーフェイス。モテる顔してるけどデリカシーに欠ける。なので令嬢の間では鑑賞用として見られてる。

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