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短編集。『五分間の奇跡』  作者: 鴉野 兄貴


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世界破壊スイッチ 2

 世界を破壊するスイッチを手に入れました。

 押しちゃって良いのでしょうか。

 突然ですが世界は私の手に握られています。


 いつも微笑んでくれるなじみのお店のお兄さんも。お父さんもお母さんも近所のみんなも、いつもまけてくれるお魚屋のおじさんも存じていないでしょうがこれは動かぬ事実です。


 この小さなスイッチを押すと世界が滅ぶのです。

 厨弐病? いいえ。私は成人しており、頭はいたってノーマルです。


 自慢では在りませんがそれなりの大学も出ております。今は残念ながら私の能力を活かせる職場が無いため家事見習いですけど。


 先日なじみのお店のお兄さんが通り雨だからと傘を貸してくれました。ボロボロの日傘です。女の人のもののようです。


「置き傘で誰も取りに来ないし、この程度の雨なら防げるはず」


 お心遣いに甘え、傘を手に帰宅する私に彼は手を振って帰してくれました。

 ちょっと嬉しいなと思いながら。帰ります。


 お魚屋さんにサービスしてもらった新鮮な秋刀魚を焼きます。茄子を焼いて、ご飯を炊いて、お父さんとお母さんの帰宅を待ちます。先にお風呂はいって良いのかなぁ。



 お風呂、気持ちよかった。

 頭をくしゃくしゃ。

 乾きが早くなるのと髪を傷めないよう頭にタオルをのせてその上からドライヤーをしつつ、ふと目に入ったスイッチを手にとってニコニコ笑ってみます。


 鏡に映った私の顔。変ですか。

 変でしょうね。すごく最近、なにもかもが愉しいんです。



 傘のお礼を持って行ったらデートに誘われちゃいましたっ!


 嬉しいです。お化粧しないと。


「慧子。この変なオモチャ」

「あ。捨てておいて」



 私は、そのスイッチの事をもう忘れていました。

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