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introduction
遠い彼方の昔、6つの国と6人の王様がいました。
それぞれ家紋は獅子、大鷲、虎、狼、蛇、 蜂でした。
6人の王様はそれぞれが大嫌い。最強の軍隊を作って戦いました。
獅子は鋭い牙で 虎を仕留め、虎は眼光で狼を射抜き、狼は鋭い爪で大鷲を引き裂き、大鷲は大きな翼を駆使し て蛇を狩り、蛇は毒にて蜂を殺し、蜂は針をもって獅子を倒したのでした。そうして6つの王 国と6人の王様は滅びたのです。
それからしばらくして再び国が出来ました。1人の王様によ る1つの国です。王様は過去の5つの国の戒めとして5つの軍隊を作りました。
『牙のない獅 子』
『無爪の狼』
『片翼の大鷲』
『隻眼の虎』
『無毒の蛇』
『針無し蜂』
6つの国から6つ の武器を奪い取った名前です。しかしこの国も王様が死んでしまうと破滅してしまいます。
6 つの軍は散り散りとなり、二度と軍隊としては働かなくなってしまったのです。
今は昔の物語。その後、6つの軍の名前は高名な傭兵隊の名として人々が恐れ慕うこととな る。これは、その6つの傭兵隊の話。