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17 ~例の夢をまた・・・ なんだろねっ?~


 伯父のところへ挨拶に行った晩の事。

いつもの三人で夕食を食べ、部屋に戻ったミリアーナ。

伯父の工房で見た魔道具の事が気になっていて考え事をしているが、寝る時間になり、床に就く。


「おやすみなさい。」


「うん。おやすみ・・」


(今日見たあの魔道具・・・箱の中に二つの魔道具が入っているってことだから・・・)


などと考えながら眠りに就く・・・



・・・・・・・・・

・・・・


ーーーーーーーーーーーーーーー


・・・・

・・・・・・・・・



(あちゃ~・・・エアコンがダメなんだってぇ?・・・さて、何が故障しているんだかねぇ?)


エアコン不調で入庫してきた車。お客の言う事には、なにやら冷房の効きが弱いという。

温度が低くならないのか、それとも風力が弱いのか。或いは風の出口の切り替えが悪いのか。


お客に問診したのは私ではない。なので、もう少し詳しく話を訊きたいのだが・・・

既に車を置いて帰ってしまったという。

やれやれ・・・である。


(ま、しゃあない・・か。 で、まずはどんな感じなんだぁ~・・・ うぅ・・めんどいなぁ。)


しかたがないので、お客の車をまずはどんな症状が出てるのかを見る事にするのだが・・・。

正直、この手の故障は問診が出来てないと、絞り込みが面倒くさいのだ。

マニュアルエアコンならまだ良いが、今時のオートエアコンは大変なのだ。

そのオートエアコンだって、ちょっと前までは吹き出し口全てが同じようにコントロールされるタイプだったのに、今時のはドライバー側、パセンジャー側で別だし、当然、フロント、リヤ席でも別で動かしている。

こんなだから、どんな時に?、朝昼夜、曇り晴れ雨。とか、どこに座っている時なのか、走ってる時?それとも停車中?等々、色々問診しておきたいのだ。


考えていてもしようがないので、とりあえずは預かった車のところへ行く。


( はぁ・・・ 先が思いやられる・・・ で、車は・・・どれよぉ?

      あっ! ラッキ~っ♪ なんだ、ドキドキしちゃったじゃないさ。)


なんと、ラッキーである。商用車。しっかぁも、昔ながらのマニュアルエアコン♪


( で、どうしよう。  とりあえず、エンジン掛けて・・と。)


エンジンのかかりは、良い。

では、普通にエアコンを動作させてみる。

この車なら、もしかしたら走らなくても判るかも・・と期待して。


( 普通に・・・風は出てきた。 風量切り替えも・・出来た。

   出口の切り替えも・・・出来る。 エアミクスダンパーは・・?動いてる・・かな?)


( じゃ、コンプレッサー入れてみて・・・と。 うご・・いてるね。

   したら・・・冷たくなってくるのかな・・?  ??  ん? なんか冷たくなって来ない・・? )


コンプレッサーは動いているが、あまり冷風になってきていないようだ。


( したら~、どうしよ? 冷媒ガスは動いてるのかしらねぇ? 量はどうかな~? )


とりあえず、コンプレッサーが動いている時のエンジン回転は問題なし。


( ガスの状態を簡易的にサイトグラスで・・・あるね、グラス。サイトグラスがないのもあったりするから怖いよね~っと。 で・・・、動いてる・・けど? 量が少ない・・? エンジン回転上げたら変わるかな~? 少ないだけならまだ良いけど・・  ん~変わる・・ん? 変かな? とりあえず、一応は入ってるっぽいから・・)


ふと気になる。

( この車、事故車じゃ・・・ないよね? もし前をぶつけてて、何か外してたりするとか・・・。)


とりあえず気にしつつ、作業を進める。


( じゃ、今度はコンデンサーの温度を見てみようかな・・ )


簡易的だが、コンデンサーが手で触れる位置にあるので触ってみる。


( ん?? 変ですなぁ・・? 熱くなっていないような・・?) 


今の気温はそれなりに高い。 夏場以外だったら、クーリングファンで結構冷やされちゃうから温くもなるだろうが・・


( ふぅん・・・ じゃ、とりあえずこの車が事故で前をぶつけてるのかとか訊いてみるか・・ )


「ねぇ~、 ごめん。 ちょっと訊きたいことがあるんだけど・・、良いかな?」


「はい、なんでしょう?」


フロントに行って、この車の過去の整備状況を聞く。


「今、私がやってるエアコンがダメで直してる車なんだけど、過去にフロントぶつけてるとか、ある?」


「えっと・・ちょっと待って下さいね、今調べますんで。」


カチャカチャとPCと打つ音が響く。

この車はここで買ってくれて、全ての整備はウチでやってきたらしい。

そして。


「あ。 ぶつけてるみたいですね。 で・・・、外注で直してますね。」


「ホント~。 了解です。 ありがとうね~」


「はい。」


どうやら一つ、診なければいけない事が増えたようだ。


( コンプレッサーの状態は・・・ とりあえず、大丈夫か・・な。

  したら・・・コンデンサーは・・?外見はOK、かな?

    パイピングの状態は・・・?潰れも漏れもなさそう・・かな?)


・・・・・、嫌な感じ~。  でも。


(冷媒の動きが微妙で、コンデンサーの温度がイマイチ低い、と。 じゃ、しかたない。 マニホールドゲージを取り付けますか・・・)


しかたがないので、低圧と高圧の圧力を計る事にする。


( あ~っと・・・ これは・・・ 高圧がちょい高くて、 低圧が・・低い・・と。)


とりあえず、考えられる原因を思い浮かべてみる・・・


( 詰まってる・・のかな?  エキパン、触れるかなぁ・・・? せめて見えれば・・良いけどな・・っと。)


比較的見やすい車両の様だ。


( ん~・・多分これかなぁ・・・)


と、色々見て行った結果。 エキスパンションバルブの詰まり・・・かと・・思う。


( 外注していたのだから何とも言えないけど・・・

修理でコンデンサーを一度外した時に養生が悪くて水分が冷媒回路に入り込んじゃったのかな・・?、取り付け後の真空引きも甘かったのか・・・な?

エキパンに水分が引っ掛かって内部で凍結。それで冷媒の動きが悪くなってエバポレータに冷媒がうまく供給されなくなって、温度が下がらずに冷房不良、と。  うん、そう考えてみて・・・

とりあえず・・エキスパンションバルブの交換と、レシーバ&ドライヤの交換をして・・・)


修復後、試運転。 どうやら直った・・・ようだ。


( あ~、良かった。比較的簡単で。 土壺にハマりたくないしな~ うんうん、良かった良かった。)


・・・・・・・・・

・・・・


ーーーーーーーーーーーーーーー


・・・・

・・・・・・・・・



ううん・・・・

(・・・、??)

・・・・・・。

(なんかまた夢見た・・・  今度のはなんだか妙に実感があったような・・・??)


隣ではイザベラが寝ている。 まだ外は暗く、明け方前のようだ。

起こす訳にはいかないので、そのままもう一度寝る事にしたミリアーナ。


(なんだろうな~? 魔道具のこと考えていると・・いつも変な夢・・見る、よね?・・・)


・・・・・・・・

・・・・


なんとなく、気持ちが引っ掛かっているようだが・・・そのまま寝てしまったようだ。


~~~~~~~~~~~~~~~


そして陽が昇り、週初めの朝がやってきた。

いつもの様に王都の街は始まっている。


ふわぁぁ・・・


「ん。 おはよっ、イザベラさん。」


「おはよう、ミリアーナさん。」


「週初めの朝だねっ。 今週もがんばろ~!」


「ふふ・・。 そうですね。 頑張りましょう。」


イザベラもだいぶミリアーナのペースに慣れてきたようだ。


そして二人は着替え、食堂に行ってソフィアと一緒に朝ご飯を食べて・・・

と、お決まりになりつつある朝が始まってゆくのだった・・



今回のエピソード、専門家の方が読んで下さっているかも・・・と、ちょっと不安になる作者です(笑)

この夢はあくまでも一例ですからね?

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