第二十八話
バイト終了の間際まであかりは勉強を頑張った。冬音もそれに付き合って勉強を教えていた。
「せんぱい、冬音せんぱいっていい人ですね!」
「よくお礼言っとけよ」
「はい!冬音せんぱい、ありがとうございました!これで定期テストなんとかなりそうです!」
「油断するなよ」
「しませんよ〜。したとしても今日の分を思い出してチャラに出来ますって〜」
不安だ。
まぁ確かにノートは残ってるのだし、今日の分を復習すればそれなりの点は取れそうである。
文系は俺も教えられるし。
冬音の家庭教師は結局、今日返されたテスト全てに及んだ。あかりも理解しやすかったらしく、スラスラと問題を解いていた。
「そろそろ暗くなるし、二人とも帰れよ?」
「分かってますよぅ」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
「純君、お客様落ち着いてるし、早上がりしても大丈夫だから送っていったら?」
「オーナー、本当に大丈夫ですか?」
「へーき、へーき。安心して」
「じゃあ、甘えさせて貰います」
「流石に悪いですよ、せんぱい」
「そうだよ。それに私このあと買い物もして行こうと思ってた、遅くなっちゃうよ」
「あかりの家は知ってるけど、冬音の家は知らないな。買い物にも付き合うから送らせてくれ」
「梓川さんの反対方向じゃないなら・・・・」
「そこは大丈夫だ。あかりの家、すぐそこのパン屋だから」
「あ、じゃあスーパーも近いね。うぅん、じゃあお願いしてもいいかな?」
ようやく折れてくれた。
「支度してくるから、少し待っててくれ」




