第一話
カクヨムに掲載していたものを写しました。
他の作品も書いていきますが、ちょっと持病がやばくなってきたので没頭できる作業していきます。
反応により更新ペースや作者の元気などに還元させていただきます。
『ひくっ・・・えぐ・・・・えぇん』
『どうしたんだ、お前転んだのか?』
少年が泣いてる少女に話しかける。
周りにいる大人は見て見ぬ振りをするばかりで、誰の助けもなかった。
怖かった。寂しかった。痛かった。
どうしたらいいか分からなかった。
少女の膝には擦り傷でき血が出ている。
だから少年も声をかけた。
『いたいの、おうちもわからないの』
『ケガして、迷子になったんだな。よし、オレがなんとかしてやる!』
『・・・・・ほんと?』
『イヤなウソはつかない!いっしょに家に帰ろう。ほら、これやるから泣きやめ』
小さなバンソウコウが貼られた手から白い小さな手へ、渡されたのはみかん味のキャンディ。
『・・・・・・うん』
その後は少女の歩いてきたという道を逆に歩きなんとか家に送り届けた。そのため自分の帰りが遅くなり祖父にたっぷりと叱られた。
でも理由を話すと『よくやったな』と頭を撫でられた。
そんな夢をみた。
「懐かしい夢だったな。珍しい・・・やべ、時間!」
現在7時45分。学校には、遅刻はせず間に合うが朝食は諦めるしかなさそうだ。
さっさと制服に着替え顔を洗い身だしなみをチェックし、仏壇へ行く。
「じーちゃん、いってきます」
そうしてバタバタと家を出て学校へ走った。