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天地創造 ースマホの神さまに三つのお願いー

作者: 文彦

ちょっとしたおもいつきです。

なろうの小説は沢山読んでいるので、知らないうちに誰かの何かをパクっているかもです。何らかの禁忌、タブーとかに触れているかも知れません。

きちんとチェックする元気が無いので、最初に謝罪をしておきます。

ごめんなさい。


 たぶんオレは依存症なのだと思う。

 24時間スマホが手放せない。今もスマホを見ながら歩いている。歩きスマホはやめろとは言うけれど、別に法律違反という訳でも無いし、誰かにぶつかるつもりも無い。今までにぶつかった事があるのは、違法駐車中の車と、電信柱だけだ。


 スマホ無しで歩いていると、時々何も考えず、何を見るとも無くボーっと歩いている事がある。同様に前が見えてないなら、スマホを見て、明らかに前を見ていない状態は、対面者には、かえって親切なのでは無いだろうか。


 だから今日も、スマホを見ながら歩いている。注意喚起のアナウンスを聞きながら、ほぼ満員の駅構内を歩いている。人の流れに乗っているだけだから、前を見る必要もないし、楽だ。


 電車が通過するようで、警笛の音が聞こえる。プラットホームに出た。


 そして誰かがオレの背中を押した。


 微妙に体勢が崩れて、体がふらついた。


 その後の事は、よく覚えていない・・・


 ・・・・・・



「やあ、気がついたかい」

誰かの声がする。目を開けると、何も無い空間に、ひとり漂っていた。


「何処を見てるのかな。ここだよ。」

声のする方をよく見ると、一台のスマホが浮かんでいた。


「自分で言うのも何だけど、たぶん僕は神さまなんだと思う。」

とんでも無いことを言い出した。


「他の神さまは知らないけど、たぶん付喪神になっちゃったみたいなんだ。」

最近のスマホは何でもできるし、声も出す。そんな事もあるのかも知れない。


「君は覚えて無いかもだけど、駅の線路に落ちて、君は死んじゃったんだ。見事な即死だったよ。」

そう言う事もあったのかも知れない。


「僕にも多少は責任があるような気がするんで、何か罪ほろぼしをしようと思ってね。」

生き返らせてくれるのか、天国に行けるのか。


「僕はまだ生まれたばかりの神様で、出来ることは少ないんだ。だから、蘇生とか無理だし、天国も知らないなぁ。」

ちょっと頼り無い。


「どんな形であれ、この世界に君の居場所はないんだ。だから、別の世界に転生させてあげることにした。」

それって、なろうの小説みたいなのかな。なんか能力が貰えたりして。


「うん、なるべく君の希望を叶えるよ。大サービスだね。」

けれども大冒険とか、オレの柄では無い。


「まあ、できない事もあるけど。何でも言ってみて。いわゆる三つのお願いだよ。」

それなら死なない体が欲しい。次も転生できる保証は無いしね。


「うん、“不老不死“だね。何とかなるかな。おまけに“無病息災“も付けてあげるよ。」

誰にも負けない強さも欲しいな。


「それも比較的簡単かな。“世界最強”をあげるよ。」

何でも作れる能力も欲しい。


「欲張りだね。君は矛盾と言う言葉を知らないかな。何でもとはいかないけど、うん、これだな。“天地創造“好きな世界を作り上げる力だよ。」

それって、ほぼ神さまじゃ。


「そうだね。まあ頑張って。」

そしてまた、意識が遠くなった・・・



 たぶんオレは騙された。

いや、スマホの神さまが嘘をついた訳では無い。

精神生命体に転生したオレは、“不老不死“死ぬ事は無い。“無病息災“のお陰で狂うことも無い。


 “世界最強“それはそうだろう。この世界にはオレ以外の生命は存在しない。いやオレ以外、何も存在していない。


 “天地創造“で、好きな世界を作り上げる事はできる。けれども、その世界に行く事も、何らかの干渉をすることもできない。作った後その世界がどうなったか、知ることも出来ない。


 適当に作った世界は、いずれ滅亡、消滅するに違いない。それでも他にやる事が無い。死ぬ事も、狂う事も出来ないオレは、ただ退屈凌ぎに世界を作り続ける事以外、する事がない。


 だから今も、世界を作っている。


 呪文を唱えよう。


 『光あれ・・・』

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