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盗賊の奪盗譚(ロブティール)  作者: 桐内桐葉
3/7

二話 ~接触~

データ飛んだりして大分遅れてしまいごめんなさい。

ではご覧ください。

白を基調とした青のラインが入っている鎧を身に着けた二十名ほどの騎士たちが俺たちの困惑を他所にどんどん近づいてくる。広場の前で騎士たちは馬から降りると一列に並んだ。

これまた白を基調にした青色の金属のようなもので装飾された馬車からは三人が降りてきた。

最初に降りたのは騎士だった。顔はヘルムで覆われていて見えないが外にいた騎士とは違い、装備の所々に薄く青色でコーティングがされており、陽に当たると微かに青色に輝いていた。一目で上位の騎士だと分かった。

次に降りてきたのはローブを羽織った女性だった。丁度肩につく緑色の髪に琥珀色の瞳でキリっとした顔立ち。体の正面の部分は白色で後は紺色というデザインだが、首周りや手首、裾には金の刺繍が施されており、シンプルながら高価なものだと分かった。

最後に降りてきたのは美少女だった。腰まで届く髪は柑那の染めた金髪とは違い純粋な金髪で絹のように滑らかで陽に当たって黄金色に輝いている。目は宝石を埋め込んだような澄んだ青色をしている。年齢は俺より一つか二つ下だろうか、幼さが抜けきったばかりの顔が金髪と青色の目によって言い表しようのない魅力を感じさせる。ドレスはエメラルドグリーンに裾の部分が薄く青色になっていた。

「皆様、本日は我が父リカルド・ニフヴェルが治める国、王都ニフヴェルの呼び掛けにお応え下さり、ありがとうございます。私はクロディーエ・ニフヴェルと申します。」

少女、クロディーエは微笑みながら自己紹介をする。

「今からリカルド王との謁見のため、皆様をお連れしたいと思います。皆様どうぞこちらへお乗りください。」

クロディーエが手を向けた先にはパレードの主役が乗る用であろう高い位置に座席がある馬車が結構な台数があった。

俺たちは混乱しつつも騎士に促されて馬車に乗った。俺たちは最後の方の馬車に乗り、最後の一人が乗ると馬車が動きだした。俺は道路を馬車で走る異様な光景を見ながら壁に近づいて行った。壁の門には市役所に来た騎士と同じ装備をした騎士が十人待機していた。

「ここより先がニフヴェルとなります。皆様に気に入っていただけると幸いです。」

先頭のクロディーエが遠くで何かを持ちながら話すと不思議なことに一番後ろの俺にも声が聞こえた。門が開けられ馬車が進んでいき、俺たちが乗っている馬車が門をくぐるとそこには別世界が広がっていた。

壁の中には中世ヨーロッパ風な家がズラリと並び、道は道路ではなく石タイルで整備されており、壁と同じくらい高い建物まで建っていた。少なくともここが日本ではないと分かってしまった。

「勇者様の末裔が来てくださったぞ~!」「これだけ末裔の方々がいれば魔族を絶滅できるぞ!」「人間に勝利を!」

この国の住人たちが俺たちに向かって歓声や手を振ってお祝いしている。

(勇者の末裔?魔族?)

どちらも空想の物語の中で出てくる単語だ。

俺はその単語について考えながら馬車は奥へと進むと先程見た高い建物の下で止まった。

「皆さん着きました。ここが王宮です。玉座の間まで少し歩きますのでついてきてください。」

俺たちは降りて王宮へ入った。中は汚れ一つない白い柱や壁、床。通路には等間隔で騎士が並んでいて、人なのに石造や彫像のように直立不動で少し怖くなった。

しばらく歩いていくと大きい青い扉が見えた。

「この先、玉座の間となります。皆様は騒がず聞いていただくだけでよろしいので。では皆様、お入りください。」

重々しい音を立てて扉が開いた。王様との謁見に俺は少しワクワクしながら玉座の間に足を踏み入れた。

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