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面接

ガスマスクに引きずられ駐車場に連れて行かれる。

「この車に乗れ」

極寒を思わせる冷たい声で言う。


もはや戦う気力は残されていない。

俺は黙って指示に従う。


いかにも!と思わせる黒光りした車に乗り込む。

シートに座ると隣にガスマスクが入ってくる



こいつはまだ、俺の秘密に気づいてない。

運転席と後部座席の間には、透明のアクリル板があり、匂いが行かない仕様になっている


俺の秘密に。

実は漏らしているのだ。


3度目の時力み過ぎたのだ。

しかし損傷は浅い。


実が漏れた瞬間、ものすごい力で出口を締め付けたのだ。


後一瞬でも遅かったら、とめどなく溢れでていただろう。


漏らしている事を悟られぬよう、すました顔をする。

私は漏らしていませんよー

全然臭くないですよー

という顔だ。


すまし顔をしている間に車は国道を外れる。

車が急にガタガタとしだす!


道路の状態の悪い道に入ったのだ!


車が揺れるたびに、ウンコが1ミリずつ、下に下がっていく。


尻をぎゅっと締め、目を瞑り天を仰ぐ。

ひたすら耐える。


車が揺れるたびに、脂汗をかく。


ウンコが出口をコンコンと叩く

我慢する!


強めにコンコンしてくる

冷や汗をかきながら耐える!


ドンドンされる!

「☆※○!'.」

K点はもうすでに軽く超えている。


あまりの便意に意識が遠のいていく。


本格的にヤバイと感じ始めた時、ふっと車が止まる。


どうやら目的の場所へ着いたようだ。


「降りろ」

ガスマスクが命令する。


今動くと、漏れると頭が判断する!

「いや〜ちょっと今は〜えへへ」

なんとか誤魔化してみる。


「早く来い」

誤魔化しは聞かなかったようだ。

しかも、かなりイライラしている。


これ以上、待たせるとヤバイと感じそーっと車を降りる。


まさに、前門のガスマスク、肛門のうんこだ


車から降りるとき刺激を与えぬよう、細心の注意を払う。


なんとか無事車の外に出られた。


車の外の風景は、森!その中に洋館がポツンとある感じ!


周りの風景を見ていると、便意が和らいできた!


こらならいける!


「オラ、ガスマスク野郎が、俺をどこに連れて行くつもりだよ!」

便意が無くなると、強気になる!


俺の豹変も意に介さず

「こっちへ来い」

とだけ言い、俺の腕を引く。


時計を見ながら歩いている。

かなり時間を気にしているようだ。


洋館の前に着き、警備している黒服に

「連れてきた、通してくれ」

と簡潔にと伝えるとすんなりとドアを開ける


建物内に入ると、豪華の一言に尽きる!

周りは高そうな壷やら絵画などがところ狭しにならんでいる!


ガスマスクは俺の腕を引き、中でも一番豪華な部屋に連れて行く。


扉を開け、

「遅れて申し訳ありませんでした。

連れてまいりました。」

と、だけ言うとガスマスクは去っていく。


目の前には、明らかにボスとわかるほど態度のデカイ男が一人、ぜって〜なんかのプロだというムキムキの黒服が1人、それと若い黒服が立っていた。


突然この場に放り出された状態に軽くテンパる!


テンパり過ぎて、便意が蘇る!


3人のプレッシャーとあまりの便意で立ち尽くしていると、ボスが口を開く。


「よく来てくれたね。

手荒な真似をして悪かったね。」

と、意外にも、穏やかな口調で話してくる。


絶対に、オラオラ言ってくると思っていたので、気が抜ける!


最大級のビックウェーブが到来する!

あまりの衝撃に呻き声を上げてしまう。


「す、すみませんがトイレをかしてくれませんか?」

こちらも恥を忍んでの頼みだ。

初対面の人に、なんの脈絡もなくトイレ貸してくださいはそ〜と〜恥ずかしい!


しかし、3人は何も言わず、その願いを黙殺する。


そして、もう一度ボスが口を開く。

「連れて来るときに、失礼をしたようだね。

どうか許してくれ。」

悪びれもなく、謝罪される。


「それならトイレを‥」

俺が再度トイレタイムを唱えると、言葉を遮るように、

「まぁ君もなかなか無礼をしたようだから、チャラにしてくれな!」

俺の方をバシバシ叩きながら言う。


ハッキリ言う。

少し漏れた。


出会って3分もしない内にボスの性格を理解する。


漏れた事を悟られないよう苦笑いをしていると、ボスがこっちへ来いとテーブルに座るように催促してくる。


しかし、今軽くウンコを漏らしている状態だ


その状態で椅子に座るわけにもいかず、言葉を濁していると、緊張していると勘違いしたプロが背中をバンッと叩いてきた!


モサッ


「あんまり緊張しなくてもいーよ!

気楽にしてろ!」


気づいた人もいるだろう。

不意の一撃で、半壊のダムが崩壊したのだ!


尻に押さえ込んでいた、全てがとめどなく溢れ出してくる。


どうでしょう?

緊張をほぐす為、軽く背中を叩いたとたん、うんこを漏らす奴。


変な奴通り越して、変態ですよね。


今日は幸い、ぴったりタイプのジーンズを履いていたので、ズボンから物がこぼれることはなかった。


もうね、出すもの出したらすごい頭がスッキリした。


顔にも変化が出ていたのだろう。


プロも自分のフォローが上手くいったと思ってスッキリした顔をしている。


ここまでひどい状況になると、逆に落ち着いてくる。


出会って間も無い3人に変態扱いはされたく無いので、漏らした事は隠す方向で固まった


そして、失礼します、と一言入れ椅子に座る


漏らした非情な現場を更にひどい状況にする


もうね、ど〜でもいいの

パンツの中が地獄でも、外から見えないっしょ?

ウンコの匂いがする人だっているだろうし、俺が漏らした事黙っていたら、普通の人としてやって行ける。


「今日私を連れてきた理由は何でしょうか?

凛とした態度で、拉致の理由を聞く。

ウンコ漏らしたのに‥


「何だ!聞いてなかったのか!

アイツはそんな事も言ってなかっのか!

使えん奴だな!」

ボスが大変ご立腹である。


「悪かったね。

君を呼び出したのは私だ。」

悪びれもなく謝ってこられた。


あ、はいと、軽く返事する。

「さて、本題だが君を引き抜いたのは私だ

君をウチのバイトで働いてもらう上で聞いておきたいことがあってね。」


ボスが何てことなく事実を告げる!


この拉致集団が、俺を引き抜いた、

大企業!?


働く上で聞きたいこと!?


突然のことに、少し動揺する。

何を聞かれるんだ!?

見当もつかない。


「君はどうして、ウンコを漏らして、凛とした態度を保っていられるのだ?」


気づいてたんかい!

今まで漏らした事を隠そうとした自分が恥ずかしくなる。


恥ずかしさのあまり、理性の壁が破壊される!

「ほぉ、では私が漏らしたという証拠でも?

」なぜか今心に余裕がある。


多少苦しい言い訳だが、体からうんこ臭がする人間だっているはずだ!

これで乗り切る!


すると、ボスの口から予想外の言葉が出てくる!

「君‥椅子から浮いているのだよ‥

それより、質問に答えてくれ」


なんでも、クソもね〜よ

いや、クソはあるか‥

いやねーよ!!


見抜かれていることを悟り、本当のことを話す。

「機会を伺っていたのですよ。」

ほぉ、とボスはあごひげをひと撫でする。


「機会とは何のだ?」

当たり前の返事だ。


「トイレに行く機会ですよ。

トイレに行けば、この惨状をなかったことにできる。

そうすれば私も、あなたも幸せになれる。

だから凛とした態度でチャンスを伺っていたのですよ。」


も〜ど〜やったってここから信用の回復は出来ない!


これで引き抜きの話も無くなるだろう。

そう思い、勿体無いことをしたと思う。


ボスは予想外のリアクションをとる。

ひとしきり笑った後、

「君を選んで正解だったよ」

顔に似合わず笑顔で喋る。


これは、「仕事の内容が書かれた用紙だ。」

満面の笑みで書類を渡される。


なんと懐の深い人だ!

ウンコ漏らして、恥ずかしがるどころか逆に凛とした態度になる様な奴を雇ってくれるというのだ!


これほどの人物が営んでいる仕事だ。

庶民の俺には、想像もつかない仕事なのだろう。


もはや、俺はこの人の下でなら、上手くいきそうな予感を感じていた。


どんな仕事でも全力でして見せる!!


意を決して書類を見る!


接客業と書いてある。

ほうほう


レジ打ち


商品出し


事務作業


ゴミ捨て


なぜか見たことある仕事内容ばかり書いてある‥。


もしかしてと思い、ボスに目線を送る。

すると、ボスが首をコクっと縦に振る。


またコンビニかよ!!

豪華な部屋に悲痛な叫びがこだまする。




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