始まりのうたげ
メリィという少女がどこかの小島にいた。少女は海で友人と遊んでいたところ、
流され無人島にたどり着いた。たどり着いたのはいいのだが、メリィはとても困っていた。
「はぁ…。この島にたどり着いて一週間半…。日付感覚狂ってきそう…。
食料は何とかなったけど…友達が心配してるかもしれないわ…。ウェルシェ…
アルマンド…落ち込んでても、しかたない!友達に会うまでは!!よし、
まずは…この島から出る方法を考えなくちゃ…」
メリィは親友のウェルシェとアルマンドのことを思いながら、島から出る方法を
考えていた。しばらく考えていると、何だか甲高い音が聞こえた。だんだんメリィに
近づいていく…
???「ワシにおまかせじゃー!」
やってきたのは、雲に乗ったおじいさんだった。
「だ、だれっ!?」
メリィはびっくりして腰が抜けてしまった。老人が雲に乗って浮かんでるようにしか
見えず、状況が理解できずに腰が抜けたままでいると老人は喋り出した。
???「ワシか?ワシはのぅ…神様じゃ!(ドヤ顔)お前さんの願いとやらを叶えて
差し上げよう。」
「…え?怪しいです…第一、何で私の願い知ってるんですか?」
その老人をメリィはまだ信じられなかった。
「神様だからじゃ!とりあえず、半信半疑でいいから願い言ってくれんかのぅ…
せっかく来たんじゃ…。」
神様と名乗る老人は、このままじゃ帰れないからとメリィにお願い始めた。
するとメリィは可哀想になって、しぶしぶお願いすることに決めた。
「…分かりました。では…この島から、出してください。」
「お安い御用じゃ☆」
自信満々に神様が指をパチンッと鳴らすと、何も無い所から船が
突然出てきた。メリィは驚くと同時に、この老人のことを信じてみようと
思った。
「わぁ…すっごい!どーやって出したんですか?」
「ヒ・ミ・ツ♪じゃ。この船は無免許で動くスグレモノじゃよ。
船の中にコートが入っておるから、暖かくして出掛けられるぞい!」
心の中でメリィはつっこんだ。
「…まさかの無免許!?」※マネしないで下さい。
そう思いつつも、メリィは船の中のコートを羽織った。乗った瞬間、エンジンがかかった。
「ありがとうございましたっ!これで、この小島ともお別れです…
きっと、自分のいた街に帰ってみせます!おじいさん さようなら~。」
「元気でな~無事に帰れることを、心から願っておるぞ~。…神様って呼んで欲しかったな…」
こうしてメリィは小さな小島から、旅立っていった。