説明、初戦闘、反撃、そして……。その3
目を覚ますと空中だった。
「いい加減にしろよGM----!」
自分らしからぬ怒声を上げても結果は変わらず、俺は地面に激突した。
「痛ぇ……」
今回は9割か……、次死んだら地面に激突して、もう一回HPが無くなるのではなかろうか。
落とされたのは今回も街はずれの小さな広場みたいだ、前はここでサクにあったんだよな。
「大丈夫?」
そう言ったのはサクではなく、小さな女の子。この年のプレイヤーは滅多にいないので、NPCだろう。
「大丈夫だ。それにしてもここで遊んでいるのか?」
「うん。ひとりであそぶのはさびしいけど」
確かにこの場所は大通りからかなり離れている。NPCとはいえ誰とも話せないのは、それは寂しいだろう。
なら、するべきことは一つだ。
「また来るから、今度はお兄さんとそのお友達で遊ぼう」
「ほんと? ありがとうおじさん。そうだ、えっと……おじさんこれあげる」
そう言って女の子はポシェットの中から回復ドリンクを出して渡してくれた。うれしいのだが、
「おじさんはちょっと……」
「じゃあねおじさん。さようならー」
呼び方を変えてもらう前に女の子はどこかへ行ってしまった。
「セイ君ー?」
入れ替えたようにサクがやってきた。
「サクは死ななかったのか?」
「まあ、なんとかね。……それにしても驚いたよ」
「何がだ?」
心当たりは全くなかった。
「さっきの戦闘、セイ君は途中で『攻撃補助』よりも大きなダメージを『攻撃補助』無しで与えたよね? あれ、どうやったの?」
ああ、あれか。俺はうろ覚えなのだが、そこは覚えていた。
「たぶん、相手の勢いを利用して攻撃したんだと思う」
あのヒトデが突撃してきた瞬間、すれ違い際に攻撃したからなぁ。
「もう一つ、まだ教えていなかった『突撃剣』を言葉に出さずに発動させたよね?」
「……あれは、何となくできそうな気がしたから。ついでに『突撃剣』は知っていた」
「なんかもういいや。セイ君、激突した時のダメージは回復したよね? 次はどうする?」
「決まっているだろ、もう一度戦いに行く。負けたままでは納得がいかない」
このままじゃ、妹に合わせる顔がないからな。
街を出て、敵を探していると、ヒトデの怪物が3体現れた。前に戦ったのと同じ相手だ。
俺はすでに途中までイメージしていた『突撃剣』を起動し、構えて、奇襲にかかった。
片手剣を持っているヒトデが反応し盾を構えようとしたが、もう遅い。
俺の攻撃が片手剣を持ったヒトデの腹と思われる部分を貫いた。敵のHPが7割ほど削れる。
だが、俺の攻撃はまだ終わっていない。通り過ぎた勢いのまま、水平ぎりで相手の背後を狙う、そのままヒトデの一体、片手剣をもった奴のHPを吹き飛ばした。
これはたった一瞬の出来事。
「…………」
サクは呆れて何も言えないらしい。
「おい、サク。ボーっとしていると攻撃が当たるぞ?」
「……はっ。いやさ、セイ君って無茶苦茶だなと……」
「慣れたし、一撃目は奇襲だったし」
サクは一度小さく嘆息すると、ヒトデの1体にパリィをさせて吹き飛ばした。
「これであと2体、気を抜かずにいくよっ」
「気を抜いてたのはサクの方だけどな。まあ、とりあえずは……」
残ったヒトデ体に向かって宣言する。
「反撃開始だ」
出来るだけ早く時話投稿したいと思います。
次回はたぶん、あの人が出ます。