現在
俺は、昔父さんがいなくなったあの日のことを思い出していた。
あれから11年経った今、世界は変わった。都市の中心部ではモノが発達してとても賑やかである。だがそれ以外の地域では砂漠化が進み、木は枯れ、いつの間にか動物たちは居なくなってしまった。いるとすれば、凶暴で危険な猛獣として扱われている有るべきモノの場所ぐらいだろう。
俺、キリト・リアージュが通っているここ術式第Ⅶ式学校では、それぞれの術式を学び競い合い、時には有るべきモノの場所の退治を行ったりする学校である。
術式というものは、火・水・木・土・雷・氷・風の7種類からなり、それぞれの力の源の個性によって出せる術式が異なる。そして、もし周りに自分の属性に関係があるアーティファクトをつかえば、術式の力がパワーアップする。俺の場合は『火』の属性である。
「はいっ、みんな注目ー。これから明日の連絡するからねー」
1-6担任のフェィ先生が教卓の前に立ち、明日の連絡を始めた。
「えー、明日は待ちに待った1年生クラスごとでの楽しい遠足です。集合場所は第1体育館で時間は朝0810(この場合は8時10分)ねー。遅刻する場合は連絡網で先生まで連絡ちょうだい。持ち物はいらないけど一応護身用にアーティファクトは持っといたほうがいいわね。先生からは以上よ。何か質問ある?」
「ハイッ。先生」
と、リオネ・クライシツが手を上げた。
「はい、リオネさん」
「先生?遠足に行く場所はどこなのでしょうか?」
リオネが立ち上がり言った。
「いい質問ねー。でも、それは明日のお楽しみよ」
「なっ!?」
「ヒントはサーカス。他に質問は?」
先生はリオネの質問を無理やり終わらせた。
みんなは無言で答える。
「よしっ。ではこれで終了します。今日はしっかり体を休めて明日に備えること。以上っ!!」
先生の一言でみんなはバラバラに教室を出て行く。
その日の俺には明日が待ち遠しく、嫌な胸騒ぎしかしなかった。