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エピソード2

2


 暗闇の中に白い人影が、小さい粒からみるみる巨大化し、銀色に輝く流体の人型がそこに現れた。


 ソロモンの最終決戦兵器である。


 その胸元には赤く丸い光が輝き、中に誰がいるのか、メシアにはすぐにわかった。


 マリア・プリースト。メシアがかけがえなく思う人間の女性だ。


 が、ソロモンの科学力により、最終兵器の核とされ、今はもう人間と呼べる姿ではなくなっている。


 それを知ってか、メシアに接触するそぶりも見せず、銀色の常に流体する人型の顔は、周囲に居並ぶ、究極の存在たちを眺めた。


 するとアザトースがその内側から巨大基数の数、人の作り出した巨大な無限のぶんだけ、邪神を次々と不確定無限領域に吐き出していく。戦じたくと言ったところだろう。


 同じくSCP4555もその内なる無限から巨大基数のSCPを生み出していた。


 メシアはしばらくソロモンの最終兵器を見つめていたものの、自らができる際残を尽くすべき、その巨大化した体内に増殖を続けるオムニバースを取り込み、さらに巨大化した。これでオムニバース群は無にならず、メシアの絶対的な保護の中で増え続けることができる。


 と、オムニバース群が無になる大きさへとメシアが巨大化した時、揺れるはずのない不確定無限領域が揺れ始め、漆黒の空間の彼方に咆哮が轟いた。


 それは現れた。


 一見するとデヴィルズチルドレンにも見える、タール状の液体であったが、その放つ力はオルトが探索を続けて、果てのないことを示した不確定無限領域に振動を与えた。


 メシアもオルトも、そこに居合わせた人智を超えた超越の存在たちですらも、不確定無限領域に何が起こったかを理解していた。


 闇の奥から現れたそれは、あまりの大きさに、メシアですら肉眼で認識することはできなかった。


 この時、形容できない化け物が現れていた。


3へ続く

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