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宣戦布告

 大小二つの満月が浮かぶ、静かな夜。王都とは思えないゴーストタウンのような静けさが、ティープルを包む。王城の中も、かつてあった活気がウソのように、幽霊屋敷のようだ。かつて多くの人々が集まり、王の言葉を聞いたこの謁見の間も、今や空の玉座が冷たい月明かりに照らされているのみだ。その玉座の手すりに手を触れながらたたずむ人物がいた。その人物は、白髪交じりのオオカミの獣人だった。軍服を身に纏い、腰に剣をさしている。革命を起こしたゾラだった。ゾラは玉座を離れ、ベランダに出る。夜風が頬を優しく撫でる。そこには、一つの丸いテーブルが置いてあり、そこには三つの席がある。それぞれの席の前には、月を捕まえた紅茶、月明りを反射する程白い小さな花、鮮血のように赤いワイン。ゾラはワインのおかれている席に腰かける。空席を眺め呟いた。


「もうすぐだメリッサ、ミリー。もうすぐだよ……」


そう言って、ワインに口をつけ一口飲みテーブルに置く。完全に明かりの消えた町並みに目を向ける。すると、蛍のような小さな光の粒が空に集まりだした。そして、夜空にメッセージを映し出す。


『二週間後、お前の首を取る』


幻想的な光景とは裏腹に、物騒なメッセージが浮かび上がる。


「やってみろ、若造」


ジャクは、一気にワインをあおる。口の端から滴り落ちる雫が、テーブルクロスを赤く染めた。



 



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