帝城侵入
長らくお待たせしてしまい申し訳ございません。
少しずつまた更新していきますので、何卒宜しくお願い致します。
夜空に浮かぶ二つの月、町は、飲み屋や歓楽街の灯りが漏れる。そんな中、帝城へと向かう四つの影がいた。堀に囲まれた帝城の城壁まで侵入した四人。アキラ、真白、ノアール、レオンは闇に紛れるように黒のローブで身を包んでいた。アキラが城壁に手をつき、暗黒魔法を発動させる。城壁の一部が黒い靄に呑まれ人ひとり通貨できる程度の穴が開いた。ノアールの幻惑のおかげで、兵士達には未だ気づかれていない。兵士たちの物見やぐら近くで、レオン、ノアールと別れたアキラたちは幻惑が解け、兵士たちからすると突如として二人が現れたように見える。
「お、お前は!魔王!」
ピィィィィィィィィィイイイイイ
気づいた兵士の一人が首にかけた笛を鳴らして、他の兵士を呼び寄せる。笛が鳴り響いたのを確認したアキラは、兵士に迫り顔面に膝蹴りをかます。
「だから、魔王じゃねぇよ。真白、離れるなよ」
「うん!」
真白も短剣を抜き、戦闘態勢だ。二人は自分の体に魔力を巡らせて、身体強化を発動させる。
「いたぞ!囲め!」
帝国兵がアキラたちを囲んでいく。アキラは自分を囲む兵士を見回し、無明を抜く。
「何しに来た魔王!」
「何しにって、あんなことされたら、復讐の一つや二つしに来てもおかしくないだろう?」
囲んでいる兵士を統率しているらしき男にアキラは言い返すと同時に、男に切り込む。男はそれを剣で受け止めると他の兵士たちもアキラたちに向かってくる。その瞬間アキラの体から、靄が勢いよく吹き出し、帝国兵もろとも包み込んだ。その靄の正体を知っている帝国兵は、逃げ出そうと走り出すが、努力空しく暗黒魔法に呑まれていった。
帝城内部に侵入した、レオンとノアールは、嗅覚を頼りに廊下を走っていた。
「二人は大丈夫だろうか」
「大丈夫よ、アキラが暗黒魔法を使って派手に暴れるって言ってたし、あの魔法に対抗するすべをこの国の兵士は持たないでしょ」
「しかし……」
「ほんと……父親みたいに心配するのね」
チラチラとアキラたちを置いてきた方を気にするレオンを見て、ノアールはクスクス笑う。レオンは恥ずかし気に顔を背けながら、姫の匂いを追う。
「そこを左だ」
二人は壁に張り付き廊下を伺う。広場の方が騒がしくなっているのを聴き兵士も大分そちらに向かっているようだ。手薄になった廊下を息を殺し隠密にやり過ごし、先を急ぐ。
走っているとレオンがノアールを手で指示をだし止める。
「あの二番目の部屋だ」
「あの豪華な扉の所?」
「あぁ」
レオンがさした部屋は、他の部屋よりも豪華な飾りがあしらわれた扉で、その前には二人の騎士が立っていた。
「捕まってるにしては、いい部屋じゃない?」
「そうだな……」
レオンも戸惑っていた。捕えたのが獣人の国の姫とはいえ、扉からも分かる上等な部屋に監禁しておくのは妙だと思ったのだ。
「でも行くしかない」
二人が角から飛び出し兵士に襲い掛かる。幻惑をかけてるものの異変を感じた兵士が戦闘態勢をとる。しかし、ノアールたちにあっさりと意識を刈り取られた。レオンが扉を開けるとそこには、ベットで眠るルーナ姫とその脇に座りルーナ姫の手を握る、緑色の髪を持つ少女がいた。その姿にレオンが目を見開き固まる。そして開いた口から一つの名前が零れ落ちた。
「ソフィエル様」
ソフィエルと呼ばれた少女はイスから立ち上がり、レオンたちに頭を下げる。
「お待ちしておりました。レオンさん」
状況がつかめず固まっていると、アキラたちを残した方角から轟音が響いた。
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