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昨晩のステーキの正体と今後のこと

こんにちは僕です…


初めての納屋での一泊は…


ハッキリ言って最悪でした…


初めは藁のベッドやぁ♪とか内心興奮していたんですよホントに…


10秒で後悔しましたよ、藁の香りは良いんですよ確かに…


でもね、納屋&家畜小屋&肥溜め小屋が連結してるんですよ…


もうお分かりですね?


現代日本の農家でも流石にあの組み合わせの納屋ってないと思うんですよ…


臭くて寝れたもんじゃないんですよ!!しかも全身に肥溜めの香りが!!


余りにも臭いから藁束一抱え持って最早外って位ギリギリ納屋の入口で寝ましたよ…寝れてないから絶賛目の下にクマ作ってますけどねハハハ…


「おはようございます…」


「何じゃい!糞ガキ!ゴーストでも来たかと思うじゃろがい!」


ソウは寝不足で幽霊のように精気が抜けているため手をヒラヒラさせて応え朝食用の木の食器が並べられたテーブルの椅子に腰掛け顎をテーブルに乗せ溜め息をつく


「目にクマなんぞ作りよって飯は自分で注げ!」


爺さんは言いながら背丈の2倍はあるゴツイ両刃の斧を軽く担いで出て行こうとする


「長旅で疲れているのよ。ご飯は私が注ぎますから座っててくださいソウさん」


大きな鍋を抱えた爺さんの嫁さんが野菜のタップリ入ったお粥のようなオートミールのようなモノを器に注いでくれる


「レスタ!糞ガキを甘やかすな!ツノヴゥタの餌やり手伝わせるんだぞ!行ってくる!」


「はいはい、行ってらっしゃいザッツタイン」


朝からホントに元気な爺さんだ


因みにザッツタインは村長の爺さんでレスタは爺さんの嫁さんの名前だ


ザッツタイン爺さんの本職は樵だそうで村近くの森で働いている。村長なのは単に最長老だからだってさ


レスタはツノヴゥタというそのまんまな角の生えた一角豚の世話を村の女性と子供たちでやってるそうだ

昨晩食ったステーキはこいつ、貴重なタンパク源で高値で売れる村の収入原


「ぷはぁー♪旨かった♪僕幸せ♪」


「そりゃ何よりだよ♪さぁ食器はあそこの桶で水洗いしたら置いといておくれ、ツノヴゥタの世話に行っとくから後からおいで」


ちゃっちゃっと食器を片付けて納屋に向かうと昨日は夜だったせいで見なかった村の子供たちが餌やりをやっているところだった


「え?豚デカすぎない?魔物の間違いじゃないの?」


昨日は暗くて気づかなかったがデカ過ぎる一角豚を見てビビるソウを他所に子供たちはキャッキャと楽しそうに餌やりをしている

そんなツノヴゥタは普通の豚の3倍位あるデカさだ


「ソウさんこっちだよ」


レスタに呼ばれビビりながらも一角豚の小屋に近づき改めて見てみると円らな瞳に額の小さい角と案外可愛いと思いビビる気持ちが幾分収まる


「案外大人しいんだね?これ魔物じゃないの?」


「元は魔物なんだけどね、唯一食べられる魔物だから創世の時代から家畜になってるんだよ。元来大人しい草食だしね」


魔物の肉は毒性が強くて麻痺や嘔吐、最悪死亡することもあるんだと、卵は食えるらしいけどこのロマ村周辺じゃ卵産む種類の魔物がいないから誰も食ったことはないそうな

旨いらしいから見つけたら食べてみようかな♪


色々な常識を教わったりや他愛のない会話をしながら家畜の世話をしてたらいつの間にか夕食時になって一日の仕事は終了

あとは飯食って暗くなったら基本寝るだけだそうな

三食食うのは金持ちと王族だけで一般的に朝夕二回食事するだけで午前仕事と昼寝を挟んで午後仕事これがロマ村の1日なんだね

娯楽は月に一度くる行商キャラバンとの売買と情報交換ぐらいしかない長閑な田舎まっしぐら


隣町に領主がいるんだけど、歩いて1ヵ月掛かるから行商キャラバンに相乗りたのまないとなぁ

特に戦争やらしてないからすこぶる平和らしいし「魔王なんていねぇぞ(笑)」と笑われたからグルメ旅でもして異世界転移仲間でもついでに探そうっと♪




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