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村長爺さんと無一文な僕

「ステータスオープン」


[ソウ・ツチヤ]

・レベル2


・年齢:15


・罪科:無し


小っさいドワーフの爺さんが呪文を唱えると画面がソウと爺さんの間に表示された

どうやら最低限のことしか表示されないみたいだ

どんな仕組みだと記憶喪失の下りをキュートのおっさんが説明してくれていたので案外簡単に聞くことが出来た


爺さんが言うには村や町の長は領主から任命されるときにステータスオープンの魔方陣の刻まれた特殊な首飾りを任命状代わりに渡され、必要に応じて使うことが出来るそうだ

デカイ町や領主のいる町、城なんかは門の兵士詰め所に[手形石]という同じ魔方陣が刻まれたやつがあってそこで出入りの際に確認されるらしい

因みに前科持ちは画面の色が赤く表示されるから町に入れなかったり、宿に宿泊拒否されることがあるってさ

異世界こっち来てまだ半日足らずで前科あるわけ無いから別にいいんだけどさ


「で、糞ガキは一文無な訳なんだな?じゃあ代わりに物々交換するか何か売るものが有れば多くは出せんが買ってやるぞ?」


爺さんが背もたれのやけにデカイ一人掛けソファーに腰掛けながら提案してきた

ソウとしては有難い提案だがタオルハンカチとポケットティッシュあとは1000円札1枚ぐらいしか売れそうな物がないので不安で仕方がない


「そんなに心配するなよソウ、この爺さん見た目より強突張りでケチじゃねぇから(笑)」


キュートのおっさんが豪快に笑いながら不安そうなソウに言うと爺さんが「それは貶しとるんか?」と不機嫌に睨み付けている


「おぉ怖っ(笑)俺は見張り番に戻りますかねぇっと。坊主、またな!」


キュートのおっさんに強烈な平手を背中に受けむせるソウをそのままに逃げるように出ていってしまった


「痛ぇ…とりあえずこれぐらいしか売れそうなの無いんですがどうですかね?」


と先ほど考えていたものからタオルハンカチをテーブルの上に置くと「どれ…」と前屈みに見てくる爺さんの目が見開かれる


「どうした爺さん?これじゃ流石に金に「アホか糞ガキ!どこの貴族さまだ?まさか何処ぞの王族じゃあるまいな?こんな高級な生地出しよって!金貨何枚なるか解らんわ!」」


え?100均で買ったタオルハンカチが金貨何枚なるか解らない?どゆこと?


「え?そんなに高級な物じゃないんだけど…」


爺さんが長~い溜め息ついて立ち上がり隅のタンスから布らしきものを持ってきて投げつけてきた


「糞ガキ、それが田舎で買える最上級の生地じゃ、銅貨5枚の価値じゃ」


「全く舐めとるのか」とかぶつぶつ言いながらソファーに腰掛け半目で睨まれる


投げつけてきた布を見てみると…ゴワゴワして2~3回使われた雑巾にしか思えない…た確かに100均とはいえ、デかさと手触りの良さで購入したタオルハンカチとは雲泥の差としか言いようがない


「何かごめんなさい」


それしか言えなかった


「高級な生地買ってもこの村じゃ使い道ないからの、まず払えんしな!…一週間後に行商のキャラバンが来るからその時売った金で飯代払ってもらうかの」


仕方がなかったのでそれで了承し契約成立となった

宿代は納屋だからタダで飯代は1食あたり小銅貨5枚と言われた


爺さんホントに見掛けによらずしんせつなんだよね(笑)だからお金のことも教えてもらいましたよ


金貨(中金貨10枚)


中金貨(小金貨10枚)


小金貨(銀貨10枚)


銀貨(中銀貨15枚)


中銀貨(小銀貨15枚)


小銀貨(銅貨25枚)


銅貨(中銅貨50枚)


中銅貨(小銅貨100枚)


小銅貨


とまぁこんな感じで普通は銅貨までしか使わないらしく、金貨は国同士の銀貨は町や村同士のやり取りでしか基本的に使われないそうな。

例外は勿論あって、大商人や貴族や王族なんかが商売や遊びやらで使うこともあるってこと庶民には雲の上話的なことかな


タオルハンカチが金貨数枚ってのはやっぱり大げさだったみたいで爺さんとこで飯食ってるときに「幾らになるかは解らんがな一週間分の飯代払っても十分釣りがくる

」だってさ。

幾らになるか楽しみになってきた♪


話は変わるけど村長の爺さんの嫁さんもチビドワーフだったんだけど皺がと白髪でも幼女にか見えなかった

野菜炒めと何かの肉のステーキとマッシュポテトらしきものは絶品だったと爺さんの嫁さんに涙ながらに感謝を述べたら「今日の分はタダでいいよ♪」と飯代が1食分浮いてしまった

感謝の気持ちって大切だね♪

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