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町作りと島の全貌

ソウは目覚めてから初めて城の外に出て少し驚きを見せたが、荒れ果てた石造りの家屋跡らしきモノや雑草生い茂る道だったものを横目に暫く歩き、雑草が途切れ土が剥き出しになっている道にたどり着き立ち止まる


「イーフゥ、これは道だよね?」


「ゴーレム兵の巡回ルートが道のようになったのでしょう♪」


「ふーん…道は後で作り直すからここの土でいいや、[サンドクリエイト]」


ソウが道に向かって両手をかざし魔力を放出すると土がボコボコと盛り上がり約2mほどの背丈の土人形が100体、地面から生えるようにして現れる


工事現場でよく見かける黄色いヘルメットを被ったゴツい作業員といった感じで、土肌に色を塗れば遠目には人と見間違う程に繊細な作りだ


「素晴らしいですわ♪なんと美しい造形なのでしょう♪」


「マスター、魔石はここに」


イーフゥが絶賛し、黒龍丸が担いでいた袋の口を広げ魔石をソウの取りやすい位置に持ってくる


「ありがとう」


袋に手を入れ魔石を取りだし一体一体順番に魔石をはめ込みゴーレムを作り出す


15分ほどで作業は終わりゴーレムを20体づつに分け整列させた


「一番前のゴーレムは自立型の現場監督で後ろのゴーレムたちは現場監督直属の部下ね、」


「おお!」とゴーレムたちが雄叫びをあげる


全ての命令やゴーレムの権利はソウにあるのだが、ゴーレムのステータス欄にパーティー編成なるものがあったので一体を自立型のリーダーにし、あとは命令型のゴーレムをパーティーメンバーにしたというわけだ


「とりあえずここの荒れ果てた町を綺麗にしてからだね、皆よろしく」


「おお!」とまた雄叫びをあげ、それぞれのリーダーが指示をだし雑草取りや邪魔な石等の撤去に崩れた家屋の修繕と役割分担は出来ているようだ


「上陸した浜に案内して」


「わかりました」


黒龍丸の背に跨がり目的地を告げる


一時間ほどゆっくりと黒龍丸の背に揺られながら浜に到着したソウは辺りを見回して手頃な岩場を見つけるとそばまで連れていってもらう


「ここに船着き場を作ろう…[ゴーレムクリエイト]」


手頃な石で人形を作り石のゴーレムを作る


手足の指の間に水掻きがあり背中にはヒレの様な突起、スラッとした体型で岩の半魚人タイプのゴーレムを10体作り船着き場作りの指示をして一緒についてきていたロックに責任者を任せ


今度は目についた帆船に歩いていく、帆船は浜に上げられており流されないように数本のロープで繋がれていた


「これで海を渡って来たんだね、でもどうやって帆船を手に入れたの?」


「ゲーラ大森林で魔石を集め換金し、中古の帆船を港町のプラムで購入しましたわ♪」


イーフゥの幻惑魔法で人間に成りすまして換金や購入をしたらしい


ステータス確認まで誤魔化せるとは凄いな幻惑魔法


「みんな凄いね、無力な僕とは大違いだよ…」


戦う力も守る力もソウには無いので地味に落ち込むそうであったが、帆船を海に出し島の周りを確認しようと船を走らせたところでいつの間にか元気を取り戻していたが


「なかなか島を一周しないね?とうかさっきの浜以外は断崖絶壁なんだね?」


「そうですね♪先ほどの浜以外は島の反対側に2ヶ所小さな浜があるだけですわ♪」


かなりデカイく周りは断崖絶壁と天然の要塞みたいな島だなとあれこれ会話をしながら思うソウ


それから島を一周するのに約半日ほどかかって最初の浜に戻ってきた時には既に船着き場は完成していた、魔力さえ尽きなければ不眠不休で働ける上に人より数倍する力もあるゴーレムには軽い仕事だったようだ

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