表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/32

魔王裁判

牢の中からこんにちは。


あれから何時間経ったのでしょうか?お腹が空きすぎて目眩がします


どうやら鎖が魔法道具らしく、魔力が抜けていき自然回復量を上回る勢いです


魔力枯渇状態は凄まじい空腹に襲われることがついさっき分かったところだ、無駄に魔力量多いから気付くのにかなりの時間を費やしてしまいました


現在、領主のデルパタインはおらず、檻を隔てて向かい合うように衛兵二人に睨まれている状態です


とても怖い顔です、恐怖と空腹とで体がガタガタ震えています


「ようやく魔力が尽きたか…やはり魔王確定だな、同レベルの魔術師の10倍以上の魔力量と聞いたこともないからな」


「そうだな、伝承にも膨大な魔力量だったとあるしな」


ガタガタ震えてだした僕を見て衛兵の一人が呟き、もう一人が相槌をうつ


「ぼ、僕は…魔王何かじゃない…」


「まだ喋れるのか、普通はとっくに気絶してるはずなんだがな」


「そりゃ魔王様だもんな、通常の魔力吸引錠じゃ抑え切れないのかもしれないぞ」


「そうだな、なら体力も削っとこうか」


「[ウォータボール]」


衛兵が野球ボール程の水球を飛ばしてきて僕は頭から水を被ったようにずぶ濡れになるそしてもう一人の衛兵が


「[エレクトショック]」


こちらに向けられた掌から黄色い閃光が見えたと思ったら


「ぎゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!!?」


凄まじい電撃が全身を駆け巡り一瞬で体力を奪われ僕の意識は闇へと落ちた







「…うっ…」


目映い光で意識が覚醒しボンヤリから次第に視界がハッキリとしてくるにつれて、牢ではない明るい場所だと気付く


「こ、ここは…」


体力も魔力も枯渇状態な僕の声は息が漏れる程度で音になることはなく誰も答えてはくれなかったが、耳に聞こえる人々の声に僕は木の柱に張り付けにされた状態で町の広場中央で多くの民衆に囲まれていることに気付く


「さぁお集まりの皆様!!魔王裁判の開催をここに宣言いたします!!」


僕の横で真っ白な修道者が着ていそうな服に目の所だけ穴の空いた三角頭巾のようなものを被ったように人が大声で何か魔王の罪とか転生体の発見の経緯とかを数枚の紙を捲りながら読み上げている


これって…処刑の口上なんじゃ…


マトモに身動きも声を出すことも出来ないが意識はハッキリとしている


そのせいか以外にも冷静に状況判断できてしまって心に恐怖が舞い戻ってきた


もしかしたらその言葉は言ってはいけなかったかもしれない…


でもあの時の僕には他に選択肢が無かったんだ…












(チョコ…助けて…)







(yes、マイ、マスター…)



その日、地図から一つの町が消えた…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ