ep.22 [陽翔]待ち人
パーティーメンバーと屋台を回り、一段落したところで話を切り出す。
「そろそろせっかくじっちゃん居たし話してくるわ! じゃ!」
軽く手を挙げてその場を抜け出す。締めの空気も漂い始めた頃だし、ちょうど良かった。
あの日、校長先生から気づきを得た日から心内に留めていた言葉を伝えたい。話すには今日が絶好の機会だと思って、俺はじいちゃんを探しながら、祭り中ずっと目にしていない洵を探すことにした。
いつもの道には人、人、人。どこに居たのかと思ってしまうほどの人が祭りを楽しんでいた。
洵も誰かと笑い合いながらこの中にいてくれたら良いのに。そう思っても人混みの中に小さな背丈の少年は見つけられず、のんびりとくつろぐにはどこが良いかを考えて、短い屋台街道の両端あたりの空き地にあったキャンプファイヤーを目指して人混みを進み始める。
屋台の商品に甘味が多くなってもう少し進むとやっと混雑がマシになり、そのまま流れに従って目的地に流れ着く。
火を囲み、輪の内側には音に合わせて踊る人。外側では友人や親類と歓談する人々が群を成していた。
そんな賑やかに過ごす彼らの邪魔にならないように、俺は更に端を渡る。
周りを見渡しながら大きく回ると、火の明かりに髪を照らされながら、顔を上げずにじっとしている少年の姿を見つけた。それが洵だと気がついて、静かに後ろへと回り込む。
なんともないならイタズラと思われれば良い。だだ、そうでない場合。ずっとそうしていたのであれば寄る辺ないだろうと、その孤独を紛らわせてあげたいと思わずにはいられなかった。
そして——トンと優しく肩を叩きながら口を開く。
「やっと見つけた」




