転生四回目の勇者はモブになりたい。
モブになりたい。
そう、あのモブだ。いつも教室の隅っこに居て、なるべく目立たず主人公キャラを引き立たせるモブ。
俺は三回転生し、毎回毎回勇者となって魔王を討伐しようとした。
だが全て失敗に終わった。
なぜか?
仲間が魔王側の人間だったり
美少女とパコパコしてたら首筋を掻っ捌かれて死んだり
そしてさっき純粋に魔王に殺された。
だって無演唱で次元魔法使われるとは思わないじゃん☆
結局ブラックホールみたいに吸い込まれて死んだよ……
俺、無演唱できないし
魔力量、毎回多くないし
「クソじじぃ“」
俺は目の前で偉そうに踏ん反り返ってる長い髪と髭をジジイを見つめる。もちろん全部白く、どこぞの某魔法学校の校長を思い出させる風貌だ。
無論、じじいは優しそうな某魔法学校の校長とは違い揶揄うのが勇逸の生きがいらしい。
クソかよ!
可愛らしい金髪の天使たちに囲まれながらジジイは口を開いた。
しね!
「ほっほほ! また死んどるじゃないか、お主今度は純粋に技量で負けたとか笑えるぞい。」
「うるせぇ、黙ってろ! 変態ロリコンクソジジイ!」
「ガハァ、今のは聞いたぞい。だがロリコンとは失敬な、彼女たちはこれでもお前さんと違って数千年は生きておるのだぞ。」
はっ、言ったな? お前、後悔させてやるぜ!
「ほうほう、それはすごいなぁ。こんなにも素晴らしい創造神様様は何年生きておられるのか、コノワタクシには想像もデキナイ」(棒読み)
「下民、教えてほしのか?」
そう言い覗き込んでくる変態ロリコンクソジジイ、これはハマったよ。
「ええ、ええ。ぜひ創造神様様の口から」
そう言いながら手で胡麻を擦っていると
「この世界が誕生した時だから少なくとも数億年、いや数十億年じゃな!」
ーー意外と多いぞっ!? いや、もしかしたら持ってるのかもしれないがこの際年月はどうでもいい。
「は、ははっはっ!! この変態ロリコンクソジジイ! ロリコンって何か知ってんのか?」
煽り口調でそういうと
「んなもん知っとるわい! 年下が好きなやつのこと !?」
・・・
「俺の勝ちだな!!!」
「ガハァっ、儂としたことがっ……」
「それなら、もうわかってるだろう?」
「わかっとるよ…ほんと生意気なやつだのう」
そう言うと疲れたように豪華な椅子に座り直し左膝に右肘を乗せ右手を顔に当てた。
若干ポーズは違うが、これは
「考える人!!!!」
「は?」
あ、ごめん。
「改めて聞くが何を叶えてほしんだい?」
すると辺りからキラキラが出てきて変態ロリコンクソジジイが王子様系金髪碧眼に変身した!
「げっ!?」
「君の願いを叶えてあげよう、一つだけだ。これで私たちの関係もおしまいだ。」
「と、言うと?」
「ーー次、何があってももう私と関わることはない」
最初からわかってるよ、ジジイ。
ーー最後の願い
それは
「俺を、モブにしてくれっ!」
星色です、最近短編描きまくって人気出たら長編描こうとしてます。(描く?)ぜ上にあるブクマをポチと押していただいた暁にはものすごく筆が捗りますので?お願いします!
じゃあね!