負け犬にだって牙はある
“『上手い人と下手な奴の差、それは才能のあるなしじゃなくて、諦めたか諦めなかったか』……治さんのあの言葉があったから、自分は今日この日までベースを続けてこられたと思っています。自分、治さんに救われたんです。きっと奈々さんも、リアムさんだってそうだと思います。みんな、治さんのこと……待っていますよ”
――守村光彦。
閉ざされた勇気ある心
また振り出しだ
正しいと信じていたのに
選んだ道が痛みを助長する
ただの一度も報われない
二度と御免だ
涙と引き換えに手にした勲章
ムダじゃないと教えてくれた
努力が才能を超えると教えてくれた
卑屈さも 意気地なしも 弱虫も
全部捨てるためのものだと
身をもって学ぶんだ
笑ってたヤツらを忘れるな
痛みから学ぶんだ
負け犬にだって牙はある
仕方ないで済ませていた
妥協に縋りつく自分自身
情けなく逃げ出そうとした
でも逃がしてはくれなかった
一生に一度の出来事
怒鳴られたのに嬉しかった
決めたのなら突き進め
失敗した時が終わりじゃない
死に物狂いになれば妥協も超えられる
諦めた時こそ終わりだ
身をもって学ぶんだ
流した涙を忘れるな
0%だろうが賭けるんだ
負け犬にだって牙はある
身をもって学ぶんだ
笑ってたヤツらを忘れるな
痛みから学ぶんだ
負け犬にだって牙はある
お読みいただきありがとうございました。
こちらは拙作、『ヒーローという言葉の意味を知らない僕達は。』に登場する『守村光彦』という少年にスポットを当てた詩作品となっております。